Try for you

木村栄昌
NEWS

2025/9/27

犬式部:おい!なんぞオモシロイ気持ちの良くなるハナシはないのかね?最近の                ニュース見てたら暗いヘンなものが多いぜ。

猫納言:ボスの言葉を借りればこんなもんじゃないの?

犬式部犬のカンではそうは思わんがね。チャントしてるひとも多いけれど、そ                うでもないのも多いで、、

猫納言:いろいろョ。でもアメリカのお父さんのされることの振幅が大きいか                  ら先行き心配だわ。景気が悪くなりそうで。

犬式部:そんな大きな話だけでなくボスがコンピュータの操作のことをヘルプデ                スクに問い合わせたらこれまではキチンと説明してくれたのに、ちょっ               と 調べます、といって5分 も待たされる、挙句の果ては回答できないで               終わる。ボスは何のためのヘ ルプデスクやとあの温厚なボスが怒ってら              したョ。日本の会社はどうなるのかね。人手が足らないのやろう、、

猫納言コンピュータもソフトも凄い速さで変化しているのや。みんなついてゆ                けてないのと違うか?

犬式部:そうかもしれんな、、ノイローゼの人も増えるらしいが精神科のお医者                さんは「犬のように過ごしなさい」と言うらしい。俺みたいに良く寝て               よく食べて心配しないことや!

猫納言:ウソ言うなよ。さっきから心配してるがな。動物病院に精神科はないよ。
    気疲れしないようにしてね。

» 過去のNEWS

冬の時代を
笑いで乗切るために
—これからの経済・世相に備える—

<短編物語>第7話 フラッシュバック その1

この物語のあらまし

近未来の日本経済の底辺の姿の描写を試みる。

<登場人物>

主人公:アキラ
 50歳 卒業時には就職不況で、これまで非正規雇用で各社を渡り歩いてきた。結婚する収入も自信もない。独身、家族はいない。これまでに就いた仕事は多種あったがどの仕事にも魅力を感じなかった。

 物価高の影響か月末近くなると手許の現金に余裕がなくなることが多くなってきた。
 昼間はプラスチック加工会社の臨時工として射出成型機の補助担当員をしている。正社員の指示のもと日々「プシューツ・ガチャン」の音とともに成型機から吐き出される製品の選別と機械のメンテナンスが仕事である。その会社も経営者が老年になって今なお銀行借入金が残り、後継者も不在で先の見通しは暗い。中小企業なのでここ数年、給与は上がっていない。

 そのため2年前から収入不足を補うため週3日、18時半から22時までゴルフ練習場の雑用係りをしている。自分よりはるかに年下の人たちが高級外車を練習場に乗り付けるのを見て、自分が歩んできたのとまったく別の世界があることを知った。

 生活に追われて働くだけの日々であるが社会保険料などの給与からの控除額や消費税の負担は容赦ないので金銭的には余裕はない。
 そこで少しでもゆとりを持ちたいので週末には地元の商店街組合の事務所で総務として勤める口を見つけた。商店街の惣菜店で買い物のときにご主人と話す機会があり、そのご主人が商店街組合の理事である関係で、これまでおられたパートの事務員さんが体調不良で退職された空きに推薦してくれた。この商店街も閉店が多くシヤッターが閉まったままの空き店舗が徐々に増えている。

 閉塞感ばかりのアキラであるが、実は彼の祖父は大東亜戦争で招集されインパールで多くの日本兵が倒れるなか奇跡的に生還した体験をもつ。祖父は何も語らなかったが、実態はずさんな作戦計画のもと食糧不足での病死が圧倒的であったと余暇に読んだ書籍で知った。兵站を考慮しない無謀な作戦司令官の名はアキラの記憶に根付いている。牟田口という名前を目にするだけで気分が悪くなる。無能なトップが組織の下部に無理を強いる官僚機構の歴史的見本がアキラに与えたものは、ただ長いものに巻かれることへの強烈な違和感である。

コンビニ経営者 徳井
 アキラが週末勤務する商店街に最近入居したコンビニの脱サラ経営者である。アキラとは同じ年代なので話も合う。

 簿記の講習会 商店街組合で簿記の講習会が開かれた。アキラには全く知らない知識であったが総務として講習会の段取りをし、後ろの席で講習を聞くことができた。講師の税理士の話がワカリヤスク面白くたちまち簿記に興味が湧いた。前にたまたまyou-tubeで簿記のシーンを目にしたが話し手の大学教授の話は面白くもなかった。が、今度の講師は税理士として生きた実例に当たっているからか話に深みがあった。

徳井と付き合う中でアキラはコンビニの資金の実情を知ることになる。

 簿記の知識に加え徳井の商売の実態を知ることで、衰退するばかりの中小企業や商店街の反面、じぶんならこうして打開できるのではないかとの根拠のない意識が芽生える契機になってゆく。

 政府財政の危機的状況に加え金利高、景気の更なる低迷、人手不足、訓練不足知識不足が原因の企業業績悪化、治安の悪化、事実か広告か判別不明のメデイア情報のなかでアキラは彼自身もやがて譲渡所得税、相続税、消費税の洗礼を受けることになる。そのことがアキラの考えと行動に影響を与える。

(2025年9月27日)
記事一覧

税務トラブルのご相談

税務当局から指摘を受けトラブルになった場合、知識と経験を生かして税務当局と調整・交渉を行ないトラブルの収束に努めます。損失を最小限にとどめるよう尽力します。

Kindle本シリーズ

木村栄昌Kindle著書のご案内
Kindle Unlimited読み放題対応

これから起こること・・『税金が払えません』&『課税処分に?です』

『項羽と劉邦』から経営者の
リーダーシップを考える
『項羽と劉邦』から
経営者のリーダーシップを
考える

経営者に求められる資質、理想的なリーダー像とはどのようなものなのでしょうか。
ここでは、古代中国の英雄を題材とした司馬遼太郎の名作『項羽と劉邦』を読み解き、その答えを探っていきます。