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『会計力』が事業を育てる - 会計土木®の現場から

第81回 節税と会社の成長

2012年3月2日
 

 節税と会社の伸びは反作用する

 

誰でも節税を考えます。税金を支払うのがバカらしいと思うからです。

 

あなたが個人事業で家族だけで運営されておられるならそれも良いかもしれません。

 

しかし他人の協力を得て事業を展開しておられる場合はこの考え方ではうまくゆきません。

 

といいますのは、節税を考えてばかりいますと1000の利益を700に少なく表示したいわけです。税率が40%なら1000×40%=400の税金より、700×40%=280の税金の方が少ないからです。

 

こういう思考では700500になればもっと税金も少なくなります。こうして縮んでゆきます。

 

本当に事業を大きく伸ばしたいなら、縮小の発想ではなく、展開の思考を持たなくてはなりません。

 

 

上記の縮小発想では、税引「後」の利益600を大きくしたいという発想です。

 

   税引前利益    1000

   法人税等     400

   税引後利益    600

 

 

展開の考え方は「税引前利益」を大きくする、という考え方です。上記の算式では10001200に、更には1500にする考え方です。

所得税のように税率はUPしませんから、税引前利益を大きくすれば税引後利益も連動して大きくなり成長してゆきます。

 

縮小思考から離れましょう。

 

そして得られた利益でご自身の報酬をこそたっぷりお取りください。平素は質素な生活をされ、資金を個人で蓄積しましょう。

 

イザというときにその資金が競争相手に差を付けます。

 

 

そして次のような経営者にはならないでください!

 

1、数字がワカラナイ

2、社長室がある

3、腹心が居ない、居ても見つけられない

4、撤退ができない

5、客のところに行かない

 

理由は言うまでもないでしょう。

 

最後に、日本の人材の劣化は急速です。少数精鋭でゆかないと足をすくわれます。

電車に乗ればわかるでしょう。席を譲らない若者。これ日本だけでしょう。たまに席を譲るのは外国人旅行客です!まるで喜劇です。

 

ネクタイを締めた紳士が朝からスポーツ紙や漫画を読んでおられます。この国では体面だけで、人間の中身は見ません。財布の中身は見ますが。

 

全てが見栄と体裁です。そして建前です。

 

 こうしてゴマかし、やり過ごしてきたツケがイッキに表に現れ始めました。
特に間もなく来る1年前の3.11を契機にして。

第82回 コラム:わき道・枝道:消費税増税の話題だけではなく、、、

2012年3月27日

新聞やTVでは、消費税をはじめ増税の話題ばかりですが、減税の項目も少ないながらあります。 

使えると思われます二つをご紹介させていただきます。

1)、雇用促進税制

平成26年3月末までの各事業年度の間に

1、会社都合による離職者がいないこと
2、雇用者が二人以上増加したこと(中小企業の場合です)
3、増加した雇用者÷前期末の雇用者数=10%以上であること
4、その期の支給給与額が前期の一定額より増加していること
5、雇用保険の適用を受けていること

を全て満たしといれば、増加雇用者数×20万円が税額控除されます。(その法人の法人税額の2割を上限とします)

2)、環境関連投資促進税制

平成26年3月末までの間に
・太陽光発電
・電気自動車
・高熱断窓設備
・高効率照明
などの設備を取得された法人は30%の特別償却か7%の税額控除が可能になりました。


1,2とも細かい条件等がありますので、詳しいことは当所の税理士にお尋ね下さい。

 

第83回  = 預金の分散の必要は? =

2012年6月12日


  = 預金の分散の必要は? =
      −OOは忘れたころにやってくる−
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

OOに何を入れますか。「天災」とともに「ペイオフ」も入れてみる必要

がありそうです。

 ギリシャから始まり、ユーロが揺らいでいます。今年中にギリシャが
結局EUを離脱することになれば、リーマンブラザーズ倒産の時のよう
な信用収縮が起こりかねません。当時は中国が40兆元の財政出動を
して支えましたが、EUが困難化している影響を受けた中国に、そのよ
うな力はないかもしれないと観測されています。

現実に起こりかねないシナリオは銀行が支払制限→ペイオフの恐れは
ないのでしょうか?

 ペイオフになれば、当座預金と普通預金(決済用の利息の付かない
普通預金に限られます)以外は1000万円までは預金保険機構が保証
してくれますが、それ以上は?です。

 私は世界経済の専門家でも金融のプロでもはありませんが、一般的常識的な範囲で自分なり
の対策を想定してみました。皆さんはもっといろいろお考えと思いますが、
あくまでもご参考になればと思います。

現実問題として、ではどうすればいいか、ですが、


………………………………………………………………………………………
【1】 1000万円を超える預金は他の金融機関に移す。
(他の支店ではいけません。金融機関即ち銀行を替える必要があります)
………………………………………………………………………………………

………………………………………………………………………………………
【2】 借入金と両建てになっている場合は、このさい一行当たりの預金が
1000万円を下回るまで借入れ元金を繰上返済を考える。(ここはムツカシ
イところです。金融が危機的になり、新規の借入が困難になることも考え
られます。下手に返し過ぎて、あのときの繰り上げ返済分が後々たたる
ことになることもあり、両刃の剣です)
………………………………………………………………………………………

………………………………………………………………………………………
【3】 生命・損害保険に加入して積み立てる。責任準備金の90%まで保証
されます。(但し成績の良い保険会社でないと元も子もありません)
………………………………………………………………………………………

 

第84回 平成24年の税法の改正の要点

2012年7月26日
 

今年の税法改正の影響が大きそうなものをご紹介します

 

1、特別償却または税額控除<30%の特別償却又は10%>の税額控除

 

(1)   器具備品 対象資産の追加

品質管理の向上に資する測定工具及び検査工具(電気または電子を利用するものを含む)、試験または測定機器(設備振動試験器や蛍光X線分析計など)で以下のいづれかに該当すれば適用されます。

  イ・1台または1基の取得価額が120万円以上のもの

  ロ・一事業年度に1台が30万円以上のものを複数購入されて合計額が120万円以上の場合

 

 

(2)    金額基準の改正

従来から特別償却・税額控除を認められていました電子計算機と複合機のうち、複合機については、(1)のロの要件はなくなり、範囲が狭くなりました。電子計算機に関しましては即時償却や一括償却資産損金算入の適用を受けるものは除かれます。いづれも1120万円以上の購入が要件です。

 

 

(3)   ソフトウエア 対象資産の追加

サーバー用OS(オペレーテイングシステム)、サーバー用仮想化ソフトウエア、データベース管理ソフトウエア、連携ソフトウエア、不正アクセス防御ソフトウエアが追加されました。金額基準は変わりませんので、70万円以上でなければ特別償却・税額控除は適用されません。

 

 

(4)   その他の特別償却30%又は税額控除10%制度

プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、電気自動車用急速充電設備、ハイブリッド建設機械、LED照明の取得で適用されます。

 

(5)   エネルギー環境推進設備等の取得の場合の即時償却制度

以下の設備の取得が要件です。

太陽光を電気に変換する発電設備

風力を電気に変換する発電設備

 

 

2、源泉所得税 納期特例の場合の源泉納付日

源泉所得税の納期の特例を受けている場合、下半期(7月〜12月支給)の預り源泉税の納付日は、届出の有無に係らず、一律翌年の120日になりました。

(毎月納付の場合の12月分の納付日は翌年110日ですので、お間違いのないように、、)

 

 

3、個人関係

低炭素化住宅取得の場合の借入金特別控除1%の創設

認定優良住宅の100万円税額控除(ローンがなくても控除されます)

 

4、贈与税

省エネ住宅取得資金贈与の場合の贈与税非課税1500万円(省エネ住宅以外の一般住宅は1000万円)の創設

 

(まとめ)

税制を誘導の道具として、設備投資、環境投資の優遇がオンパレードです。以上はあくまでも概要です。詳しいことは、当所の税理士にお聞きください。

 

第85回 秋近し  「キャッシュフロー」と「資金繰り」

2012年8月23日
 

みなさんこんにちは。

日中は暑いですが(熱中症にご注意)朝や夕方の空の色や雲の形を見ていますと、秋近しと感じます。

 

今月はうっとおしい税務の話から少し離れて、事業にとって一番基本の「キャッシュフロー」について少し触れてみたいと思います。

 

「キャッシュフロー」は、別の表現では「資金繰り」とよく似た言葉ですが、少し違います。

 

1、   資金繰りとは、運転資金のやり繰りと考えて良いでしょう。その用紙を「資金繰り表」といいます。どんな形でも良いのですが要は、

 

(1)   銀行借入や預金の取崩しや資産の売却などの資金つくりと、借入返済、定期性預金、資産購入など、まとまった資金運用を示す部分と、

(2)   (1)以外の経常的な事業資金の出入り(売上、仕入、人件費他の諸費用の支払など)の収支を比較する部分

2区分で使われています。

 

この意味は

 経常的な収支で資金が足らない場合は、その原因を探し、不足分をどこから融通しようかと考え、資金が余る場合には、資産購入、預金あるいは借金返済に回そうか、などの考えをまとめるのに役に立ちます。その数字のみなもとは現預金の収支に関連した動きからのみの由来します。

 

従いまして、資金収支を伴わないが損益の影響のある減価償却費、在庫評価損、固定資産の資産目減り損失などボデーブローのように経営にジワジワ影響する要素は対象の外です。

 

 このため資金繰表では、現預金の収支に間接的に影響する、深いところからの現金収支悪化の深層的な原因を見ないで、表面のお金の出入りのみを見てしまうので、自社の経営や資金運用悪化(良化)について、目の前だけで(その日その日だけで)判断してしまいがちです。

 

 

2、「キャッシュフロー計算書」は上記の欠点を補ってくれます。

 

(1)   営業キャッシュフロー、(2)投資キャッシュフロー、(3)財務キャッシュフローの3区分になっています。

     (1)と(2)に分かれている点が重要です。(1)+(2)の計をフリーキャッシュフローといいます。フリーとは自社の自由になる資金という意味です。

 

(1)   がマイナスでは経営のひっ迫度が高いと考えます。理想は(1)が十分にあり、その範囲内で(2)に資金が投入されていることです。(1)が過去の成績とすれば、(2)は未来への手立てです。(1)がなければ(2)も少なくなりパワーが減ってゆきます。

 

ここで注意すべきは、

(1)   (営業キャッシュフロー)さきほどの減価償却費、在庫評価損、固定資産の資産目減り損失などは営業キャッシュフローにプラスされていますので、(1)の数字が導かれる経緯を見落とさないようにしましょう。損益では赤字の会社が営業キャッシュフローがプラスの場合は注意が必要です。

(2)   (投資キャッシュフロー)投資=未来といいましても人材への投資は反映されません。ここへはモノへの投資しか計上されません。ヒトが主力の会社で人材の質が低下し、命取りになりかけていてもワカリマセン。

 

最後は財務キャッシュフロー(3)です。いい会社ほどここがマイナスになります。借金の返済が順調にされて新たな融資があまり必要ではないからです。無借金の会社では配当や自社株買い、減資などをされます。資金のダブつきをなくす傾向が見えます。人間の体と同様にダイエットが大切です。

 

 

3、ポイント

危険な会社は、営業キャッシュフローの枠を超えて事業を拡張して(1)<(2)になり、不足は銀行の口車に乗って(3)で場当たり的に埋め合わせします。その結果、借入金が累積してしまい資金が窮屈でも返済させられるため資金が悪循環に陥ります。

 

そのような意味でも(3)の財務キャッシュフローでは借入金を早めに返すことで、マイナス化しておいて<融資を受けたいときにはすぐ借りられる>状態を維持されることがポイントでしょうか。

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