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『会計力』が事業を育てる - 会計土木®の現場から

第101回 「経営者保証に関するガイドライン」

2014年2月21日
金融機関と中小企業の共通準則としてこのたび公表されました。
法的拘束力はありませんが、中小企業が融資を受ける場合に守られることが期待されています。
 
経営者保証をしないで融資を受ける条件
1、法人と経営者の間で、資産所有・経理・業務に関し明確に区分・分離されていること。法人と経営者間の資金のやり取りが適切な範囲を超
  えないこと。
2、財務内容の改善、返済能力の向上に努めていること。
3、財務状況が適時適切に開示でき、その中身が税理士等の外部専門家により検証されていること。
   開示は年一回決算時に貸借対照表・損益計算書だけでなく各勘定明細も提出し、決算時のみではなく試算表・資金繰り表で定期的に報告
  すること。
4、必要な場合に物的担保が出せること。
5、取締役会、外部専門家により社内管理体制が会社内外から円滑に機能していることが望ましい。
 
経営者からの既存融資条件についての申出
 上記の条件がそろえば借主は経営者保証をなくすることを申し出ることができます。金融機関はこの申し出に対し誠実に対応することが、求められています。
 
どうしても保証を求めることが止むを得ない場合の金融機関の姿勢
1、保証が必要なことを丁寧かつ具体的に説明しなければなりません。
2、取るのは最小限の保証であること。
3、これまでの保証契約についても借り主から保証を外すことを求められた場合は、その是非について真摯かつ柔軟に検討し、丁寧かつ具体的に説明しなければなりません。
 
 
行き詰まった場合
  経営者である保証人の再起、事業継続のため、一定期間の生計費(月額33万円が参考にされる金額です)と華美でない自宅等をその経営者に残すことを検討しなければなりません。
 その上で保証債務を原則5年以内で弁済する計画を立てます。
 
所得税の改正
 ガイドラインには書かれていませんが、所得税法が改正され、行き詰まった法人の保証人が自己の資産を法人に贈与した場合には、時価での譲渡所得がかからない特例が設けられています。
 
このガイドラインは平成26年2月1日から適用されます
                            

第102回 <<下がる給与と消費税増税後の景気>> ―国税庁統計から考えるー <最終回>

2014年3月15日
 平成25年9月に国税庁から「民間給与実態統計調査」の結果が発表されています。それによりますと我が国の雇用と給与の厳しい実態が見えます。平成14年から24年までの11年間のデータでは毎年一人当たり平均給与(賞与込の年収)が減少し続けています。平成14年には平均43歳で4,478千円でしたが、平成20年では平均年齢44歳で4,296千円に下がり、24年には平均年齢44歳で4,080千円になっています。(*国税庁ホームページから詳細を見ることができます)
 
この統計の元になる「給与総額」と「給与所得者数」を見ますと、下の通りです。
 
    平成14年 給与総額 2,002,590億円 (給与所得者数 44,724千人)
    平成19年 給与総額 1,985,896億円 (給与所得者数 45,425千円)
    平成20年 給与総額 1,970,670億円 (給与所得者数 45,873千人)
    平成24年 給与総額 1,858,508億円 (給与所得者数 45,556千人)
 
 給与所得者数はどちらかと言えば増加していますが、民間企業が支給する給与総額は下がる一方ですから一人当たりの年収は最初に書きましたように下がっています。
 
 新聞やTVではOOミックスとかで景気上向きとは書いてますが、民間の競争と経営は厳しいものがあることを示しています。広告では、あれ買えこれ買え、旅行に行こう、新車に乗り換え、マンション完売などと囃しますが、1億貧乏化への道を進んでいることに注意しなければなりません。
 
 そこへ4月から消費税が上がりますので、消費者の遣える財布の中味(可処分所得)は更に減ることになり、消費は下向きになって悪循環になりかねません。
 
 国の平成25年の貿易収支が大赤字のため経常収支は黒字ではあっても平成19年の八分の一まで縮小し、近々には赤字国になりそうだと報道されています。こうなれば国内の資金で投資が賄えず外国からの資金で国債を買ってもらう羽目になり、国債を売捌くため金利が上昇する可能性があります。
 また今でも材料は手に入りにくくなるとともに仕入単価は値上がりしています。
 
経営者は、ヒト、モノ、カネをよほど固く引き締めないといけない時代の到来でしょう。

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<新テーマ>

わかりやすい相続税の話―ご心配いりません
−長いあいだ世の中に貢献してこられた貴方に−
  
新しいシリーズを始めます。このシリーズは副題が示しますように概ね60歳台以上の皆様のために相続税に関してワカリヤスク解説させていただき、読まれた皆さんがご自分の立ち位置が分かられることで相続税に関する心配をなくすることが狙いです。

今後ともよろしくお願い申し上げます。
                           
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