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『会計力』が事業を育てる - 会計土木®の現場から

第41回 売上とは物々交換である!

2010年7月16日
 貨幣というものが出現してから随分と時間がたちます。

このため我々は売上=貨幣の量と思うようになっています。


ここで仮に、貨幣というものが無いとして売上を考えますと、案外売上というものが見えてきます。


貨幣がなければ物々交換です。



この場合には本当に必要なものしか求めません。提供者も必要なものでしか受け取りませんから、少しでもずれがありますと交換は成り立たないのです。


本当にそれが必要なものだと、どんな時に思うのでしょうか。



「それがなければやってゆけない」と思う時です。



自分が本当に欲しいものを見つけるため、人々は情報の海でそれを捜します。


提供者の提供するモノやサービスが自分の求めるものなのか真剣に見ます。



この時に中小企業が注意しなければならないのは、顧客の対象を広げすぎないことです。



広げますと提供者である会社のほうが振り回され、不十分な対応しかできなくなります。


 提供会社は姿勢がハッキリしていなくては客が迷うことになります。

我社のお客様の幅を決めることが必要です。同時にお客さまのレベルも決めることです。


全方位外交では、結局満足していただけないのです。相手も物々交換してまで(あくまで想像上ですが)それを求める気持ちにはならないでしょう。なぜなら自分の大事なものを交換の際、手放すのですから、、、


もうひとつ大事なことは、その商品やサービスがワカリヤスイものであることです。


これは聞いた話ですが、或る地域で常に2年先までの受注残高をもっているリフォーム会社は、

お客様が相見積もりを取られたことが分かると「ウチは降りさせていただきます」といって、その注文先を断わるそうです。

当社は、品質、価格とも最高の努力をしている。相見積りをとられるのは、信用されていないからだ、との考えです。

大変な見識ですが、そこには中小企業が地域で持ち味を出しながら事業を継続してゆく秘訣があると思います。


狭く深くの位置からブレていないのです。

第42回 これからの経済環境と会計事務所の役割―その1

2010年7月20日
 これからの経済環境はどうなるのか?

企業は成長するもの、成長すれば大型になるもの、という「定説」はもう終わり、

参加している個々人が利益を還元され、幸福になって行っているかどうかが、尺度になるとともに、非常に重要になってくると思います。


等しくその会社の従業員(役員も含む)でも、ごく一部の人たちだけが利益を独り占めし、その他の

人々は雇用形態も階級化して差がついている(たとえば正規か非正規か)状態は今しばらくは継続し

ても、成り立たなくなってくるでしょう。


国家も同様で、官僚と政治家とマスコミが支配することも行きづまると考えられます。


この意味では日本の現状が一番改変が近いわけで、大勢の人が不安定で貧乏になって行き、それが臨界点に早く達して、全く変わった考え方が必須になります。

それは何かといいますと、
人を大事にし、厳しい競争の中にあっても、すること言うことに「愛」があり、冷たいくないということです。

そうでなければ、生き残れないことになります。

これが一番できるのが日本と思います。国民性と武士道に裏打ちされた精神性がそのことを可能にするのです。


経営の大小にかかわらずこのことはもう始まっています。


以下は中小企業に限っての話です。

では中小企業に対しての会計事務所の役割はどのようなものでしょうか?

第43回 会計事務所の役割

2010年7月30日
1、 細部から現実的な問題点の指摘をすることができること。


会計事務所は現実の取引の数字に基づいて問題点や弱点を指摘できます。

総論的な理念や方針などを指摘するのではなく、各論の各項目についてのはなしですから、会計事務所の指摘には現実感があります。


いわば人間の体についての話に置き換えますと、総論的に、あなたの生活習慣は健康によくありません、ではなく、血糖値がこれで肝臓の機能も衰えています。数値が示しています。

このままでは病気になります、または病気になっています、と言われるほうがその時は気分が良くないかもしれませんが、そこで是正できたら大きな値打ちがあるものです。

数値で説明されますから訴える力もあります。


またこのことは、税務調査への備えになります。税務調査は細かな点の疑問を積み重ねてゆきますから、平素から会計事務所の指摘に応じて備えておられると、defenseの準備ができてゆくことになります。



2、時間の流れに沿って問題点は変わる。


金融の問題や決算数値の表示から、申告書についての税務署からの問い合わせなどから、

売掛金などの債権チェックや不良在庫の存在有無のチェックなどは日常的ですが、それらにとどまらず、下記のような問題も常時視野に入れています。



財務内容を改善するための増資・減資、剰余金の取り崩しなどを検討して中長期の財務の方針をチェックすることも必要です。自己資本比率の改善も考えます。

さらに自社株評価をして、経営の世代交代のための贈与計画やさらにその先の相続対策も視野に入れて数字を見ます。


3、事業の継続は困難になってきている。

事業の継続を考えた場合、事業のある部分を残しその他は縮小または閉鎖にする場合もあるでしょう。このような場合に組織再編税制のどの条項を使うかによって、その後の税負担も違ってきます。

再生可能かどうかの判断は経営者がするものですが、税務上の有利不利の判断は的確なアドバイスが必要です。


最終的に、廃業して会社を解散することも却って傷口を大きくしない道である場合もあります。

こうすればこうなる、のシナリオを複数描けることが会計事務所にとって必要な能力なのです。


大きな視野から見ることとともに、小さな点もおろそかにしないで、重層的にクライアント企業を見てゆくことが必須です。

第44回 事業継続の5関門・・・後継者、商品・技術開発、会社内部の問題

2010年8月27日
 これまでは事業継続の5関門、すなわち

1、資金 2、売上獲得 3、後継者の育成 4、商品・技術開発 5、会社内部の問題   のうち1,2を述べてきました。

またそのさいに必要な範囲で「会計事務所の役割」についても触れてきました。

今回は3〜5について述べさせていただきます。


3、後継者の育成

従来と違って今は下記が特徴的です。

・事業の中身が悪ければ、子供であっても後継はしない。勿論赤の他人においては。
但し中身が一時的に悪くても、その事業が社会の中で役に立つという精神や気概が強烈な場合には後継者は現れるものです。
 また現在の経営者がリードして育てれば後継者に恵まれるかもしれません。

業容も良くなく、現社長に気迫もない場合には、立ち枯れてゆくしかありません。

 事業内容が良くても、現代の若者は計算高いですから、すぐイイ目ができれば、深い考えもなく後継者になるかもしれませんが、反面、すぐ投げ出すことも想定しなければなりません。

 これからは世襲を前提にはできないと思われます。

世襲ができているところは、
    現社長の理念や精神がすぐれたものであるか、
    会社の内容も、そこそこのレベルと考えられます。幸運な会社でしょう。




4、商品・技術開発

 進歩はとどまることがありません。中小企業は自社のドメイン(戦略領域)を狭く深く設定し、寝てても考えている状態であたりまえです。



5、会社内部の問題

 最大の問題は、ズバリ人の問題です。

 人間という、欲ばりで見栄と差別とわがままの塊、そのうえ少しうまくゆくとすぐ傲慢、高慢になり、水が低いところに自然に流れるように、勉強や努力はしない一方、人の非難と中傷はお得意、責任転嫁は自然に身についていて面従腹背で裏切り上手の現代人を雇用してゆくのは、経営者にとって、まさに「毎日が大変」です。

それも上場企業なら、従業員に忠誠心もあるのでしょうが、中小企業ではそうは行きません。

 そのような中で、人育てを、裏切られても裏切られても、平然としてあくことなく人育てをしてゆくことです。

それも現場で、具体的に実践でそだててゆくのです。学者やコンサルタントの言うことは役に立ちません。

 人数より人間の迫力や実力のほうが大切ですから、必然的に「少数精鋭」になり、「簡素合理化」を心がけながら「信賞必罰」を「単純明快」に貫くことです。

箸にも棒にもかからないバカが、面従腹背しているのを優遇しても成果は出ません。

 特に日本人は本音と建前,裏と表が違いすぎ、口ではハイハイと言いながら裏では悪口ならまだしも、騙しにかかるタグイの人間が多くなっていますから、油断大敵です。

 戦国時代なら寝首を搔かれたのですが、現代はそれがない分、まだマシと思って、粘り強く、良い人間を育てる根気が中小企業経営者には必須です。


第45回 一問一答

2010年10月1日
  うんざりするほど鈍い政治家の対応を毎日毎日見せられて、大概にしてや!という気になります。
私たちは、結局この程度の政治家しか持てないのだな、という現実を認識するしかありません。
政治家のレベルは国民のレベルに等しくなる、のが法則ですから。


 周りを見ても確かに人々のレベルの低下は否めませんね。通勤電車の姿を見てもそのようです。
朝からスポーツ紙を読む「紳士」。マンガに没頭する若者、化粧をする女性。


 先行きは明るいものではないようです。政府は頼りにならないと思い、自分の事業を守るのは自己努力しかありません。起業しようとする人も同じと思います。

 このような時にこそ、自分の事業をどうするのかを明確にして、次々に手を打ってゆくことです。我が国の先行きは、官僚支配の毒がここまで回ってしまったうえ、それを抑える役目の政治家がアレですから、明るいものではありません。

 太平洋戦争の末期もそうでした。犠牲になるのは若者(兵隊にとられ、或る者は特攻隊に行き)と女性でした。今も前者は仕事がなく、あっても極度の長時間勤務やプレッシャーで大変です。後者は肉食系で力強いようですが、一部でしょう。繊細な人は自信無げで、図太い無神経なタイプは異常に損得勘定(感情)がキツイです。

 環境は悪くなってゆくと思われますから、こんな時は、開き直って、暗いところから脱して、明るい近未来をせめて周りに作ってゆきたいものです。

 今後は、税務と会計の仕事をしている立場の者から、経営に携わる人たちが、難解な税務や会計で足下をすくわれないように一問一答簡潔な形で、具体的で役に立つ中身を、ご紹介します。

 次々と手を打つスピードが経営に迫力をもたらすでしょう。
私は、日本人のメンタりティがあまり好きではありませんので、異文化から学ぶようにしてきました。

本稿の、気分は以下の三つの文化圏から取り入れてゆきたいと思います。
  ・イタリアの小企業者の創業魂と明るさ、
  ・イギリス経営者の世界を股にかけ、辺境まで行く冒険事業家魂、
  ・小さな事にこだわらないので結構大きな仕事ができる中華系の人の懐の深さ、
学ぶべしと思います。

 一問一答はピシッと要点だけをまとめます。時間の少ない経営に携わる方々が効率よく無駄を省いてポイントを理解できるように努力したいです。

今までとはガラッと表現方法を変え、以下でゆきます。

(1)、会計や税務のことは非常にワカリニクイくい(しかしここを通過しないと核心のことが決められません。経営理念をいじくっていても事業の現実は変わらず、むしろ退化してゆきます)ので、できるだけワカリヤスク説明します。なるべくスグ行動できるように。

(2)、経営・起業に関連する項目が中心になります。

(3)、無味乾燥をなくし、面白く図解なども取り入れたいです。暖かい表現を心がけます。

(4)、公務員の高給与を意識し、払った税金の行方も考えます。勿論、Tax payerとして無駄な税金の支払いをなくする思考が基本にあります。

(4)、税の諸制度は背後に官僚国家の意図があります。ここを明らかにし、その制度を使うべきか否かの判断の材料を提供します。

以上、長くなりましたが前置きでした。
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