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『会計力』が事業を育てる - 会計土木®の現場から

第46回 一問一答 シリーズ

2010年10月5日
 問)私は創業社長です。そこそこの歳になってきました。まず何から手をつけたらいいですか・

答)まずすべきは
  1、貴社の株価を知ることです。
  2、万万が一の場合に、相続税がかかるのか、かからないのか、を知ることです。
    かかる場合には、どんな方法で支払うかもハッキリさせましょう。

  3、その上で、複数の会社を経営されておられるなら、動いていない会社は解散するか継続する
   か決めましょう。



説明)
1,2,3は実は繋がっています。正確には1が分って、2も3もはっきりし、3を実行することで、一の株価も変化します。その変化は2のも変化をもたらします。ぐるぐる回りなのです。

その上、会社は生き物ですから、日々月々損益計算書は変化します。その変化は当然1〜3の変化を招きます。

静止状態がない中での問題の答を出して決断しなければならない、ということをご認識ください。

このようなぐるぐる回りの中で、その渦に巻き込まれて何をどのようにすればよいかわからない、五里霧中に陥らないためには、次の割り切りが必要です。

 ・行動するための最少限の骨太のデータだけでよい。
 ・選択肢は二つに一つ。その行動を、やるかやらないか。

状況が日々変わる中で、手を打つには、物事を単純化することです。

複雑な助言は、言うほうもよくわかっていないのですから聞かないことです。

第47回 一問一答シリーズ

2010年10月14日
問)どうして動いていない子会社などは早く整理したらいいと言えるのですか?

答)経営の実態を見えやすくするためです。社長としてわが社の実態がハハーンと分るようにしていなければなりません。


説明)

動いていない子会社や関連会社があると、
    1、そこへ資金が溜ったままになりやすい。
    2、在庫が滞留したままになりがち。
    3、単純な資金の流れであるのに、子会社等があるため一見複雑になる。
    4、貴社の経営力を示す株式評価額が歪みやすい。
    5、たとえ均等割でも冗税を払うことになる。もったいないです。


基本の考え方)

 経営に際しては、自社の会計帳簿を友として、そこの数字をもとに、どの商品によって儲けたか、どの支払いによって損をしたのか。どの資産が貢献してくれたのかを読み取り、明日からの実践の糧にしなければなりません。

 稼働していない会社はこの目的からは意味がありません。単純に、狭く深く利益の出るところに集中することです。

 複数の会社を持っていることは、外聞は良いかもしれませんが、競争に勝つための活力を生みだすこととは関係がありません。
 バブル期の遺物でしょう。

第48回 一問一答シリーズ

2010年10月23日
 問) 転進を考えています。新規事業の組み立てにあたって、いろいろな要点があると思いますが、一番のポイントは何でしょうか?

答)付加価値率が50%以上あることです。



説明)
 付加価値率について説明します。製造業とそれ以外の業種では異なりますが、わかりやすい表現では粗利益率とお考えください。


 売上から仕入や外注費を控除した残額です。例えばある会社の損益計算書を見て以下のようだとします。

       売上高  1000万円

       仕入高   300万円*
       外注費   200万円*
       賃借料   200万円
       給与    100万円
       その他経費100万円

        利益   100万円


 話を単純にするため、在庫や仕掛は無視しています。この費用のうち仕入高と外注費(*印)は売上高の増減に連動しますから、変動費といいます。その他は固定費です。売上高に連動しません。

 売上高から変動費(仕入300万円+外注200万円)を除いた差額の500万円が粗利益です。粗利益率は付加価値率です。この場合はちょうど50%です。

 これがもし、仕入が500万円なら外注費200万円と合わせて変動費は700万円になり、粗利益率は30%になります。

300万円では固定費400万円をカバーできません。赤字になります。

 このように付加価値率は高ければ高いほど良いのですが、ビジネスでは相手がありますので思うように50%は取れないことが多いのです。

 固定費を十分に取り、先々に備えるには薄い利益ではそのことは不可能です。50%は確保したいものです。

第49回 コラム:枝道・わき道

2010年11月23日
 
今年暮れから来年にかけて、、
 
 
1、一番の問題は、中小企業金融円滑化法が期限切れになることです。亀井法案ともいわれたこの法律は来年3月末までの時限立法です。この法案の中で、返済猶予から最長一年は条件見直しを認めるよう銀行に努力義務が課せられました。
 
 来年はこの法案自体の期限切れと返済猶予の期限切れが到来します。
保証協会の保証カバーが100%される制度も来年3月でオシマイになります。
 
このため銀行の貸出し条件や回収態度は厳しくなると考えられます。
 
 今のうちにこれから先の資金調達の上限を見直すとともに、決算結果に注意しましょう。また銀行は自己資本比率についてもうるさく言ってくると思います。
 
どこもなかなか売上が伸びないなか、厳しい本当の冬の時代になると思います。
 
 さらに老年層が預金をとり崩す傾向があり、国債の未消化の可能性も言われています。こうなると金利が上がることも視野に入れる必要があります。
 来年は難しい年になってくるでしょう。
 
 
 
2、不要な情報も多いです。
 
よくIFRS(国際会計基準)のことが新聞に出ています。書店の店頭にも本が並んでいます。
 
 これは2015年を目途として我が国でも採用される予定ですが、上場会社の連結決算会社のみが影響を受けるだけと考えてください。
 
 国際会計基準という、いかにも世界標準のような名前をつけてもらっていますが、英米が作った会計基準です。
モノつくりで利益を得られなくなってしまったアングロサクソンが、金融商品を動かした利益を中心に表示するように作って世界をリードしようとするシロモノです。
 
 日本は無批判に追随していますが、大部分の日本中小企業には影響はありません。
銀行などが研修会の案内をしてくるかもしれませんが不要と割り切ってください。
 
気になさらず、自社の経営に専心なさってください。
 
 
 

第50回 コラム:鳥の目。犬の目

2010年11月23日
 不況感が一段と迫ってきました。


このような時に社長はスグ経費の見直しをしがちです。そして、大した効果もない細かいことを従業員にあれこれ指図して士気を低下させています。

景気が悪くなると社長が経費をチェックするのはなぜでしょうか?

それには理由があります。

多くの社長さんは、決算書を理解できずチンプンカンプンなので、唯一わかる経費の中身をうるさく言うのです。

会計事務所も社長が分かるように丁寧に説明してくれないようです。

社長が本当に理解する気がないから会計事務所の担当者も説明しないのか、どちらが原因かわかりません。

私の知る社長はどなたも真剣に話をお聞きになり、鋭い質問をされます。それにこたえてるうちに話の次元が上がって行き、相当深い理解に達する方が多いのですが、一般には「経費チェック病」にかかっておられます。

会計数字には過去の経費などより、もっともっと深く考える材料が多くあるのです。

宝の持ち腐れになっています。またこれからの困難な時代を乗り切るのは難しくなるかもしれません。

経費だけしか見ない(見れない)習性に陥っておられませんか?
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