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数字が語る事業の潮時、変わり時 AI・RPAの先にあるもの

第29回 Q:これら二つのを点をチェックすることで何が分かりますか

2020年9月16日

A:その問題のお得意先の本当の姿を見ることに繋がります。

人間は支払うべき金額を約束通りに支払わない場合に、その理由付けをします。あなたが相手の本性まで知ろうとしないままヌルイ態度で掛け合っても適当な理由で逃げられます。こんなことを繰り返すうちに「内入れ」にしてほしいと相手は言ってきます。あなたのスキを待っていてその話を切り出して押し切ります。

 

 相手の本性を掴んでいないあなたは、入金があるだけマシと思ってそのママ取引を続けられると思いますが、そのことはすでに相手のペースにはまっているのです。内入れをOKすることが既に相手に合わせているのです。誰でも売上が欲しいです。しかしここでタチの良くない得意先を切ることをしないで取引を継続することが傷口を広げます。類は友を呼ぶではないですが同じことが続出します。

 

 税理士は決算の時には受取勘定回転日数をチェックします。この結果は会社のすべての口座の回収までの日数ですから全体の兆候しか出ません。個々の取引先の本性を見ることにはならないのです。

 

 本性は時間をかけないと分かりませんが、時間だけかけてもあなたが相手の「本性」を知ろうとしないなら何年かけても意味はありません。最後は裏切られ売掛金は倒されます。

 

(契約の見直しをすること)

 最初に契約があって継続的取引に関して売買取引基本契約書や特約店契約書、代理店契約書、業務委託契約書、取次契約書などに決済の約束が書かれています。滞留がおこるのは相手先さんがその契約を守っていないのです。これを放っておくのは契約の当事者としてよろしくありません。話合いをされないと相手に「コイツは甘いヤツや」と口にはもちろん顔にも表しませんが内心ではそのように思われます。大事なキャッシュがあなたの会社に支払われるのは甘くない相手の後の順番になります。

 

<次回予告>

回収率について例の数字を挙げて説明します。

第30回 Q:回収率の検討方法を教えてください

2020年9月17日

A:回収率は或る月に売掛金が回収された金額を分子に置き、分母にその月初めの売掛金勘定の残高をもってきます。

 前にお示ししたB社の例でご説明します。或る月(1月とします)のB社への売上高は100で、1月末の売掛金残高が150の例でした。1.5の、いわば1ケ月半の残高でした。

 その翌月の2月のB社への売上高が200になり2月中の回収は100であったとします。

B社宛売掛金の2月の月末残高は250になります。この内容を発生した月ごとに分解しますと以下になります。

・1月分の未回収分 50(150-100)

・2月分の未回収分200

 

 このようにして分析することを売掛金の「年齢調べ:Aging」といいます。B社だけでなく他の得意先についてもこのような「年齢調べ」をして未収分の詳細を知ることは大切です。

 

 なぜかと言いますと2月に100が入金されていますが、この100は12月以来の残高50と1月に売上た100の半分が入金されたのか、或いは1月の売上高100が全額入金されたのかで見かたが変わってきます。前者ならなぜ請求額の半分しか入金されないのか、資金不足ではないのかとも考えられます。後者なら50は昨年の12月から2ケ月も残っていることになります。納入品が不完全であったなど、何か理由があるかもしれません。

 

 先方のB社に1、未払いにする理由があるのか、それとも2、単に忘れていたのか、3、資金が不足していたのかを把握しなければ解決しません。

 

 なお、回収率=その月の回収額/月初の残高ですから100/150回収率は66.6% です。この数字が月を経るにしたがって下がってゆけばともかく、上がってゆきますと問題です。鰐の口が開いてゆくことになります。良くない傾向です。

 

 そこで懈怠率(けたい率)がどうかをチェックしましょう。

懈怠率は売掛金残高に占める支払期限経過後売掛残高の比率です。

このためには支払期限の確認と期限経過部分がいくらあるかを知ることが必要です。

 

<次回予告>

 いろいろな比率を知ることは手を打つための準備です。準備の次の段階について説明させていただきます。

第31回 Q:比率分析の先にすることを教えてください

2020年9月18日

お詫び

 

 本日サーバーが早朝より停止したため、午前中はもとより14時まで配信できませんでした。

このため、読者様には閲覧ができないご不便をおかけしました。

申し訳ございません。

 

現在は復旧しています。

 

 今後とも、よろしくお願い申し上げます。

取り急ぎお詫びのご挨拶まで。

 

(本 文)

A:マニアのように比率分析ばかりしていても売掛金の回収速度には変化はありません。行動しなければ何も変わりません。

 

 但しその前に付け加えることは行動するために、相手先の本性を掴むのが目的ですから、決算書の売掛金勘定全体を相手にしていては具体的な行動はできません。それゆえ必ず個別の得意先ごとに比率分析を行なうことです。

 

 さらにデータをピボットテーブルなどで加工して、できたら担当営業マンごと、商品群ごとにも区分されますと、その断面から人事、商品計画にも使用できるデータが把握できます。

 

 さて本題ですが、どのようにして行動し、ツメをするかです。

担当者と問題の得意先の実態を共有しながらゆったりした雰囲気でアルコールなども入って言いたい放題の話をしましょう。かしこまった雰囲気や、詰問調の対話では担当者からは大事な情報を引き出すことはできません。

 

 極度に滞留が続く得意先に関しては相手先の法人名義の不動産や代表者名義の自宅その他の不動産の登記事項証明書を入手して抵当権の設定の部分も確認しましょう。予想外に財政が苦しい場合も見えます。

 

 これまでの経営は「旗立て競争」でした。手段を選ばず、まず旗を立てて陣地を確保してから売上を作ってゆく考え方できました。

 売上の量に眼が行くばかりで売上の質、すなわちフリーキャッシュをどれだけ生むか、の観点はどちらかと言えばそれほど重視されませんでした。

 

 しかし現在は市場は縮小傾向です。売上高より利益の確保が重要です。

ここで興味深い仮説があります。パレート仮説といわれています。イタリアの経済学者の発見です。80:20の法則とも言われています。あてはめますと日本の書籍の売上高の8割は2割の書店から生み出されるとの話が有名です。

 

 貴社の売上の80%が全得意先の数のうち20%の得意先から生じていることになりますが。その昔、自分で実務において確認しましたらどの確認先でも、ほぼブレがなく的中していました。

 

 ここで注意すべきは「売上高」であって粗利益ではないことです。したがって売上だけのデータでなく粗利益でパレート仮説を当てはめることです。

 

 そうしますとA,B,Cランクで粗利益の80%を占める20%の得意先をAとすれば、残りのB、Cでは粗利益の20%を80%の得意先から得ていることになります。

 

<次回予告>

 得意先を絞り込んでゆくことを考えてゆきます。有名企業に口座が持てたと有頂天になっていても粗利益率の面からみることで重点の置き方が異なってきます。

第32回 Q:得意先の質を絞ってゆくことは失うものが多いように思っています

2020年9月23日

A:仰ることは、ごもっともです。しかも利益は細くてもマイナスではなかったので、今後の取引を出来れば継続したいとのお考えは分かります。

 

 しかし本当にその取引はマイナスではなかったのでしょうか。粗利益を商品売上高-仕入原価でとらえておられますと、この段階で赤字はないでしょう。オット、ある卸商さんの場合でしたが、この段階でマイナスでした。そのお得意先には多くの売上があるのでそのまま納入されていたようです。私は粗損失ですよ。商いされるほどに赤字が膨れますョと申し上げましたが、その会社の社長さんは言を左右にされて同じように取引をされてました。これでは粗利益という生き血を吸い取られるだけです。結局、その会社はそれから5年して倒産しました。そこの納入先の会社の前をその後偶然に通りかかりましたが立派なビルが建ってました。やられたなあ、、と忌々しい思いでした。

 

 まさに「生き血を抜かれていた」のです。ここが商売の怖いところです。武器を持って殺し合いをする戦争ではないので漫然としがちですが、実は殺し合いと同じ面があるのです。笑顔で「マイド!」と愛想よくても腹では生き血を抜けるものなら抜きたい、しかも相手が気づかないなら「トコトン抜きたい!抜いて抜いて抜き尽くしたい!」これが本音でしょう。(税金も生き血を抜かれることに例えられますがトコトン来ません。税法が限度を定めています。しかし、売り買いにはそのような定めはありません。そこが怖いところです)

 

 

 誰でもその立場に立てば、そうなります。ですから惰性で漫然と、、ほど怖いものはありません。売掛金管理は重要なのです。

 

 さて本題です。

売上高ではなく粗利益率で上から選んでゆくことで赤字はまさか出ないでしょうと、書きましたが、ここはフルコストを考えることが重要です。フルコストとは文字通りコストに商品原価だけでなく流通経費、直接の広告費と人件費も配賦してみましょう。

 

<次回予告>

 売掛金勘定は在庫勘定などと違って生きた人間が前にいますから奥が深い面があります。もう少し売掛金勘定について続けます。

第33回 前回の続き:売掛金勘定の勘所

2020年9月24日

 直接の広告費までは分かるが人件費がなぜ入るのかと疑問に思われる場合もあるかと思いますが、仮に貴社の粗利益の内、20%部分しか粗利益を生まない80%の数の得意先をお断りすることを考えれば、営業担当も80%の存在が不要になります。誤解を防ぐために申し上げますが私はココで人員整理を提言しているのではありません。人一人は大切です。が、質の良くない得意先があるから漫然と直接人件費と法定福利費を払い続けることに警鐘を鳴らすのです。80%が無ければこれらのコストは不要であるとの冷静な認識も必要です。人は貴いですから、新たな商品開発など人材を生かせる分野を開拓するのは経営者の仕事です。

 

 さて、粗利益率に加え、回収率(回収高/月初売掛金)や回収速度(売掛金月末残高/売上高等を加味してクラス分けをすれば貢献度がハッキリしてきます。このクラス分けは手間がかかりますが、売上から相手先の金払い(キャッシュフロー)までをカバーしたものですから貴社への貢献度という尺度で現状の得意先を切り分けることができます。数字は相手の「究極の本性」を示します。

 

 商売の相手の得意先を頭から「コイツは我社の生き血を抜きたがっている」と思えば頭に血が上ってしまいます(笑)、しかし計数で究極の本性を知れば冷静に相手の少しの動きや表情の変化で、ピンときて、こう来るなら、こうする、と融通無碍の対応ができます。数字は人間の思いではなく行動の集積なのです。

 思いは現実と乖離します。ついでに申しますと人のクチは思いが出てくるところですから尚更浮いたものです。言葉は、言の葉といいます。葉っぱがヒラヒラ出てくるようところです。しかし行動はカラダ一つですからブレません。Actions speak louder than mouthsです。だからブレないゆえにしっかりと行動の反映である数字が示す「事実」から目をそらせてはなりません。

 

手順は

□パレート仮説を貴社に適用し確認します。その結果、粗利益の80%を20%の得意先が稼ぐのではなく、50%を50%が寄与しているという結果が出るかもしれません。

□この場合は残りの50%はお断りする「計画」を立てます。

残す相手から支払いの遅さや、将来性、平均寿命、後継者の有無などでさらに絞り、断わるつもりの相手先から将来性や経営者の能力などを加味して再吟味し、残すのをやめて断るほうに入れたり、その逆をします。

 

ここで情に流されないために、それまでの比率分析で調べた相手企業の本性への認識が役に立ちます。

 

<次回予告>

 80:20ではなく90:10の場合について検討します。またフルコスト原則について見て行きます。売掛金の次は在庫勘定の検討です。

第34回 Q:当社では売上高の90%が10%のお得意先で得られています。80:20どころではありません。

2020年9月25日

A:その状況は腰高の状態ですね。といいますのは10%の顧客を失えば売上げの90%が消えるのですから一大事です。速やかに相対的な比率を良い方向に変えてゆくことが必要です。

 

その方向とは以下の3つです。しかしこれらには肝心な点が抜けています。

1、現状の10%を維持したままで、新規に顧客口座を獲得することで分母が増えるため、売上の90%を10%の顧客から得ているのが、おおよそ89%と11%になります。売上自体は増加することになります。

 

2、もう一つは10%の顧客に売ることに替えて、残る90%の顧客への売上を増やす道です。増減が同じですから貴社の売上高は増えも減りもしません。

 

3、三番目の道は一旦10%の顧客への売上のみを減少させる道です。1の真逆ですが、言葉の上だけで実際にこれを行うことは資金の枯渇を招くため危険です。

 

(ピンチはチャンス)

 3方法で抜けているのは新商品、新サービスへの挑戦です。売上の分布だけをみているとそのことが見えなくなります。事業の全体を見ていないからです。

 

 たしかに売上90%:顧客数10%は危険ですが、ここは新しい企画を考えるきっかけになります。上記の3つの方法を超えたところで事業の組替えを図らないと、これまでの流れで出来てしまった90:10は打破できません。殻を破るチャンスであると考えることで道は開けてきます。

 

 100社の得意先のうち、10社が上得意ですが残りの90社にも新しい企画ができれば大きな接点が見えるかもしれません。宝の山になるかもしれないのです。同じところに立っていると浜辺に立つようなもので、いつの間にか波が足元の砂をもってゆき、立つことも危うくなりかねません。

 

<次回予告>

フルコストについて考えてみます。

第35回 Q:フルコストの考え方について説明してください。

2020年9月28日

A:フルコストという言葉は、売掛金の良し悪しを判断する際に総原価という考え方を取る際に使いましたが、本来は経済学で独占状態での競争のもとでの価格決定のしかたについて使われる用語で非常に難しいものです。

 

 しかしここでは価格を決める時に必要原価に諸費用を上乗せ(マークアップ)する方法とお考え下さい。個々の商品の価格を決める際に慣習的に市場での仲間内での価格や、類似商品の価格をみて値決めをしますが、この際に製品原価だけではなく販売費や管理費などの費用も製造量を把握して各自おのおのの事業の特性を見ながら総原価をみます。市場で独占状態の立場にあれば、その価格を踏まえて独占利潤を上乗せすることもできますが、実際は厳しい価格競争のもとで需要を取り合いますから屈折して下方に価格が行くものです。

 

 前にご紹介しました、生き血を吸い取られた卸商の場合は屈折しすぎて売値が直接原価を下回っていることにもお気づきにならないまま破綻されました。

 卸の場合は右から左ですから付加価値の部分は薄いと考えられますが、製造業やサービス業の場合は特性を出すことで需要を作り出すことが不可能ではありません。

 

(顧客満足を超えて)

 そのためには「顧客満足の次元を超えて顧客創造をしてゆく」ことが必要と言われます。ドラッカーの言葉です。私流に読み解きますと、お客さんは自分の五感や知ってる範囲内で満足します。それが顧客満足ですが、実は自分でも思ってもいなかったものに出会いたいのです。一人の顧客が自分の思いを超えた商品やサービスに出会えば、そのことはすぐ広がってゆきます。

 

 大事な点は、ドラッカー先生は「顧客」の意味を「一人の顧客」との意味で使われておられるところです。顧客「群」ではないのです。群としてとらえるとマスになり、五感や感性の反応は要素から消し去られます。例えばワイン製造業の場合「このワインマズイね」と言ってくれる声を大事にしなければなりません。奮起して全社一丸で行列のできるワインを創る道が始まります。

 

(枠を超える発想)

 数字で「前年対比売上高が何%伸びた」の面だけ見ていては「次元を超えて顧客創造する」動機にはなりません。

 その昔、寺山修司さんの名著に「書を捨てよ、町へ出よう」があります。この中で「一点破壊主義」のところで「限られた金額を、、、適度に分配し、計画された安定の中に生き」ない生き方こそが「経験の狩人」になることができ、閉塞状況を突破できる、と。この人の衝撃の短歌「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの、、、」のような現状否定とすべてを投げ打つことから、集中する一点が見え、新しいものを「創る」ことに繋がると思います。

 

<蛇足ですが、私は町という字より「街」が好きですが>

 

 そのような「これまでとは違う」ものを生み出して成功するケースでは開発し続けています。フルコストにそれらの開発費も加えて「あるべきコスト」を認識し、その上で周りの慣習から来る価格と折り合いをつけながら、やがては思う通りの価格(もちろんフルコストを吸収できるような)を世間に通してゆくことが、またその繰り返しが事業の究極ではないでしょうか。安売りは初期だけで良いのです。

 

<次回予告>

在庫(棚卸資産)勘定の検討に入ります。

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