税務会計 フォアユー パートナーズ Do-ing

しなやかな会社づくりー企業家と経理

第129回 息抜きしましょう:テーマの変更を前にして

2017年11月29日

(訪問者:アニマルさん):こんにちわ、お久しぶりです。

  <*なぜこの人がアニマルかといいますと、この人はマニュアル人間で、なんでもマニュアルでは、マニュアルの表現では

  が口癖で、しかもマニュアルをアニマルと言ってしまったために、木村からアニマル出羽守とあだ名されました。正式には

  兄丸出羽守といいます。>

 

キ(木村)本当に久しぶりね。元気でしたか、もう何か月振りね。

 

ア(兄丸):ところでアニキ、何の本読んではるのですか。

キ:これか、コトラーという先生のマーケテイングの本や。

 

ア:コトラーですか。古い虎と書くのですか。

キ:アホ、日本の人ではなくアメリカの偉い学者さんや

 

ア:またアメリカですか、兄貴はアメリか好きやもんね。

キ:(無言)<こういわれて気分は良くなさそう>

 

ア:念のためお聞きしますけれどヒトラ―さんではないですね。

キ:コトラーや。

 

ア:良かった、アニキがヒトラーに傾倒しはったら、かなりキケンな雰囲気ですからね。

キ:なんでや?

 

ア:ワカリマセンカ、なんかこう、、うまく言えませんわ。

キ:うまいこと言えんかったら、黙ってたらええのに。

 

ア:最近はアニキの関心が変わってきたんですかあ?

キ:メインは税金のことに違いはないけれど、税金だけというのも展開がないからね。マーケテイングを実践するには資金と、会計と税務の支えが必要なのに気がついたのや、、。

 

ア:なるほど。

キ:今日はどんな予定や?

 

ア:特に急ぎの用はありませんので、ゆっくりします。

キ:よっしゃ、近所に中華料理の店ができたので、そこへ行こ。私が勘定もつから。

 

ア:グレート、やったあ。

キ:キミと意見を交わして、自分の考えをまとめてみたいのや。自分一人よがりにならないように。なかなかこんな話が出来る人がいないので。

 

ア:それは光栄です。ではLet's Go!

第130回 息抜きしましょう:テーマの変更を前にして②

2017年11月30日

ア:結局、マーケテイングといっても、要は売上を上げるための広告や、販売のことを考えるのですか。

キ:モノが十分に行き渡っていない頃は、製品を中心に販売のことだけを考えておれば、需要が十分にあったから、作れば売れるに近い時代が続いた。ニーズがあったから、製品や商品の説明だけで良かった。

 

ア:今と少し違いますね。

キ:そう。供給が多くなって競争が激しくなり、作った製品のことだけを考えればいいのではなく、それを買ってくれる消費者に視点を移して、消費者を満足させることが、次に重要になってきた。

 

ア:なるほど。

キ:顧客参加型マーケテイングという言葉も出てきたのがこのころや。商品のなかに消費者の心をつかむものがないと、たちまち見向きもされなくなる時代になった。

 

ア:商品にストーリーをつけるなどが言われたのですね。

キ:その通り。いかに自社の商品に魅力があるかを知ってもらうことが欠かせなくなってきた。すごい競争やね。ウかッとしていたらすぐ取り残されてしまう。商品、製品と消費者がまともに勝負するというか、気に入らないと売れないようになった。感情にも大きく支配される。

 モノがなくて、作れば売れる時代と全く違うなかで売上を上げて行かなくてはならない、大変よ。差別化という言葉も流行ったね。

 

ア:その次はどうなるのですか。

キ:ここまでは、製品が気に入られたかどうかがやはり大きなポイントであったのが、その次は、それを売る会社がどんな会社かで、消費者は購入するかしないかを選択するようになってきた。

 インターネット、フェイスブック、インスタグラムが普及して、商品のことはクラウドからスマホなどで分かる上、その評判も(良いことも、悪いことも、真偽は別として)ネットに上がってくるから、商品だけではなく企業もマーケットに引っ張り出されて、人々から評価される。

 

ア:結局、商品買うか、買わないかは何が決め手になるのですか。

キ:そこや。コトラー先生は「企業が顧客に選ばれる」決め手は、企業の「誠実」と仰る。私はこの部分がこれからの鍵かなと思った。

 

ア:検査をしないで、製品を出荷するなどが報道されてるけれど、そんなことしてたらアカンのやね。

キ:その通り。ブラック企業もダメージが大きいね。この段階からは企業の大小かは関係なく、誠実さを維持しながら市場で戦う時代だから、小さい企業でも会計や資金、法制や税務も視野に入れてゆけばいい展開ができるように思う。逆に官僚化した企業はどうかな。

 

ア:明日から、新しいテーマですね。

キ:大したことは出来んと思うけれど、自分も勉強しながらゆっくり進むよ。

第131回 一歩先を拓くために      敵を知り己を知る

2017年12月1日

 情報の速さが加速度を増すことにより、世の中の変化のも加速度がついてきました。何が起こるかが分からない時代です。しかし一歩先は、ほぼ確実に予測できます。

 

 この一歩先の予測が確かなレベルでできるようになりますと、何に集中ばよいかも見えてきます。一歩先を知るテクニックはテキと自分(または自社)の両方を常に視野に入れて「知る」ようにすれば、自分よがりにならないだけではなく、相手だけを見て振り回されることを避けることができます。

 

「一歩先を拓(ひら)く」とは要するにもっと売上げを上げ、利益を勝ちとることです。

 

 テキとは自社と競合する他社であったり、競合する商品やサービスです。競合相手のことをどれだけ深く知っているか、できたら相手以上に競合商品や競争相手の会社について知ることができれば非常に有利です。普通の人はそこまでの努力をなかなかしません。

 

 特に「テキ」であるマーケットの広さ、深さ、特徴を誤って認識しますと、敵を知っているのではなくたんなる誇大妄想に陥っているとしか思えないことになります。マーケットを大きくとらえすぎないで、むしろ小さくとらえるほうがハッキリ見えます。

 

 

 次に、己とは自己の商品やサービス、自分自身の能力、スタッフの練度などです。案外知らないことが多いものです。まして心の中は誰も本音を言わない時代ですから、言葉を鵜呑みにしては躓きます。むしろ息を抜いた時のしぐさや、横顔、後ろ姿に多くの雄弁な情報があります。

 

 それらに加えて自社の体力を知らなければ勝負に出れません。お金がない、銀行が貸してくれるやろ、では集まる資金はたかが知れています。従業員の平均年齢、パワー、知識、体当たりをいとわない攻撃性があるのかないのか、などを正確に把握していないと「己を知る」とは言えません。

 

 さらにフリーキャッシュをつねにいくら用意できるのか、を知らないと動けません。商品群の粗利益構成比の把握にも正確さが必要です。手許にデータがあるのですから、使わない手はありません。

 

 自社の会計エンジンの性能を誤って「知る」ことは、これからの厳しい競争のもとでは打つ手を誤ってしまいます。また税務の特典をどれだけ活用しているかも差がつきます。この部分をこれからは税務エンジンと表現します。

第132回 一歩先を拓くために         敵を知り己を知る②

2017年12月4日

 敵を知るには

1、広くとらえないで商品、サービス、地域、を細分化しましょう。細分化する範囲を適正に決められることがコツです。

 

2、狭く捉えることができるほど、映画のように流れが見えてきます

 

3、顧客について更に分けることができます。顧客名簿に年齢、性別、職業、などが記されていれば、売上データとの相関関係も取ることができます。

 

4、購入や発注のインターバルを読むことが可能になります。

 

5、ライバルの仮想損益計算書を作ってみましょう。粗利益は同じ業界でしたら大きく違うことはないでしょう。小売りや飲食業の場合は入店数のおおよそは見ているだけで把握できます。一日の商い量は人数×平均単価で算出できます。

 固定費はまずスタッフの数に今どきの平均単価を乗じて、地代家賃は最寄の不動産会会社の賃貸情報で坪単価は出ますから、坪数を乗じて固定費は見えてきます。

 テキの仮想損益計算書ができますと、不思議なもので、相手の「次の動き」が見るようになります。そして我が社はどう出れば良いのかも見えてきます

 

6、売掛先の場合は、集金に行かれた際のシーンが大きな情報です。先方の従業員さんの表情や挨拶に変化がないかも見える場合があります。変化がある場合は、何かの「兆候」かもしれません

 

7、インターネットから取れる情報も(真偽は別として)大きいです。ホームページでの動きの変化も読み取れます。

 

これらの情報から先入観、他人の無責任な風聞を排除します。そのうえで?の点が残れば裏づけを取らなくればなりません

第133回 一歩先を拓くために         敵を知り己を知る③

2017年12月5日

 己(自社)を知ることは、敵を知るよりも情報収集においてはかなり容易ですが、得られた情報を整理されてそこから自社の「実相」を知る段階になりますと、別の困難な問題が出てきます。

 

 これは人間の業(ゴウ)のようなもので、見たいものしか見ない、見たくない現実を受け入れることを無意識のうちに拒むことがあります。自覚されておられる人はかなり鋭敏なかたですが、無意識に拒むことも人間ですからあります。冷静さが必要でしょう。

 

 一番有力なのは社内での会議で出る意見です。右へ倣えの意見しか出ない会議は、そもそも何が原因なのかを考えなくてはなりません。社長の独演会タイプが結構多いです。社長に一言反論したら、自分がアブナイ場合などは誰も本音を言いません。

 

 ある会社の事務所のガラスが割れたままになっている場合がありました。事業の内容が良くないことを象徴している場合が多いです。世間はそのように見ます。会社の計数を見ることができる立場であれば高い確率で裏づけられることが多いです。

 

 以前にも書きましたが在庫の置き場所を見ることです。ガラス窓どころではない課題が見えてきます。社長が得意先に直接訪問されることでいろいろな情報が得られるでしょう。担当者では得られない次元のものです。

 

 自社の会計データを見てみましょう。費用対効果を見ます。営業利益÷投下資本という簡単な算式を使います。分母の投下資本は資本金のことではありません。全社の場合は「資本金」ではなく資本の部の合計を用いる場合もありますし、社長からの借入金も資本に加えて考える場合もあります。

 

 小さく考えることが重要ですから、ここでは一つのプロジェクトを単位として選定します。そのプロジェクトで上がった利益を分子にもってきて、そのために投下した資金の額を分母にすることで、投資額の利益率が読めます。

第134回 一歩先を拓くために         敵を知り己を知る④

2017年12月6日

 自社を知るために一度、

自社の価格を他社と比較してみましょう。それと同時に、自社の原価を計算します直接費である材料費や外注費だけで計算する場合と、全部原価といいますが人件費や家賃なども含めた場合での計算もしてみましょう。

 

 たとえばお蕎麦屋さんを仮定します。お蕎麦一杯の原価を直接原価で知ることと、全部原価で知ることは両方とも大事です。一杯のお蕎麦でどれだけの利益がでているのか、前者は、お蕎麦一杯の付加価値を示します。この一杯当たりの付加価値だけでは何もわかりません。これにその日に売れたお蕎麦の数量を乗じて、採算が取れたかどうかを見ます。ここでは損益分岐点の考え方が使われます。

 

 これに比べて全部原価の場合は、まさに一杯のお蕎麦で利益が出たのか、損をしたのかが分かります。これも重要な情報です

このほかに粗利益率を測定してみましょう。材料の相場の上下に拠ったり、輸入材料の場合は為替などにも影響されます。いつの間にか自社の粗利益率が低落していたということもあります。このためには在庫の正確な把握が必要です。

 

 売上年計を取ってみましょう。売上年計とは例えば、12月から始まって、12ケ月後である11月分までの売上高を集計した数値です。この数値には季節の変動要素がすべて含まれていますから、言い訳なしの、正味の売上高が見えてきます。

 

 翌月には1月から12月までの、その翌月には2月から1月までの売上を集計します。この趨勢が右肩上がりか、右肩下がりかで市場での人気を示します。

 

 この年計を商品別にとれば更に販売戦略のなかで、この商品をどうすれば良いかが判断できることになります。また広告宣伝費や販売促進費が年計の趨勢が上がっている商品に対応しているのかもチェックしてみますと、広告予算と市場での反応がミスマッチしているかどうかも見えてきます。

 

 商品別損益計算書を作成されることで、広告費が身の丈以上に、過大に使われていないかなどのチェックにも応用できます。

このように「分けてゆくこと」で原因が見えてきます。

第135回 一歩先を拓くために         敵を知り己を知る⑤ まとめ

2017年12月7日

 「敵を知り己を知る」テーマについて、まとめをしてみましょう。

重要なことは自己と相手とを対にして両方の関係性で問題をひも解く点です。

 

・相手を大きく捉えない。

  分ければ分けるほど見えてきます。但し、分け方が重要です。分ける軸がぶれないようにするために「シエア→陣地」として一貫することが、ぶれない一つの方法です。ちょうどラグビーやサッカーという競技ではボールをどちらが支配しているかが重要であるように、キーになるもので「分ける」必要があります。シエアや陣地は「売上高」に変換できますが、公開会社ではない中小企業では、相互の売上高は分かりませんから使えません。

 

・「商品」:見た目が9割

これを較べることで、競合相手のレベルが分かります。デザイン、材料なども分解することで

 

・共通の指標である「価格」が重要

 売上高を使えなければ何が物差しになるのでしょうか。ズバリ価格です。これは海外を視野に入れた場合でも使えます(もちろん為替で換算します)。

 

・固定資産や工場設備などの外観 

これらを注意深く見てゆけばある程度の推測が可能です。運送会社なら競合社の車両の年式を見れば、設備更新の速さが見えます。

 

以上は一例ですが、いくらでも比較の種はあります。

 

次の問題は、自社でどんな青写真を作るかです。ここからは自社内部の問題です。

第136回 一歩先を拓くために         敵を知り己を知る⑤ まとめ その2

2017年12月8日

それでは、具体的に、実践することを列挙しましよう。

 

売上に直結する事柄

・価格の見直し

・受注ロットと生産能力の見直し

 

装備関係

・関連して、設備更新の時期の決定(老朽設備が足を引っ張ることはあります)。

 

資金調達と財務力

・関連して、自社の資金調達力のチェック。埋蔵金があるかもしれません。

 

顧客管理

・マイナスの得意先の発見。地味ですが、これを見つけることは、大きな仕事です。

・プラスの得意先ばかりになれば資金循環がどれほど良くなるかの検証。

 

予算化

・目標予算のシミュレーションと決定。

・「これで勝てる」核心の武器または土俵を持ち、継続して磨いていけるか。

・予算の決定プロセスには全社的な総意が結集されているか。

 

予算の考え方

・在庫のコントロールをすることで、倉敷料(倉庫賃借料など)が減少し、在庫の回転が良くなるため運転資金

 の節減と銀行への支払利息減少ができることが社内で認識されているか。

・責任範囲が明確で、責任領域と貢献度が検証でき、人の評価に直結しているか。

・「前例踏襲は恥ずべき事」との認識を共有しているか。

 

予算の背後に用意するもの

・個人別損益計算書と成果配分ルール

・税金に負担を少なくするための、租税特別措置法や法人税法の研究

 

その先の構想

・その先の再投資などの構想づくり。

・価格、材料、益率には、人のど肝を抜くような大改革の思想が根底にあるか。

« 前のページ  12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 次のページ »