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大廃業時代が始まる:個別企業についての予見と税制

第1回 新しいサブタイトルで始めます

2019年8月19日

新しいサブタイトルは「大廃業時代:個別企業の現実と税制」です。

 

大廃業時代のことは中小企業庁や経産省のホームページで報じられています。

後継者不足と経営陣の高齢化で廃業を余儀なくされるということです。

 

わたしは廃業の原因はそれだけではなく、中小企業の財務内容が改善されないままであることも大きな原因です。

粗利益が取りにくくなってきている中、借入金の残高は減少しません。銀行がいい条件で資金の提供をしてくれることもありますが財務力が弱いため、銀行の融資の誘いを蹴って「これ以上の資金の借入はしません、自社内で十分資金が回ります。その回転がもっと良くなれば繰上して返済できる見込みです」と言える会社はどれくらいあるでしょうか。

 

非常に少ないです。

このことは何を意味するかと申しますと儲かる状態までいかないということです。

利益が出る会社は新規商品やサービスの開発が連続していて卵が孵化する出番を待っているのです。

 

このような会社少なくなってきました。

実際は商品構成をスクラップアンドビルトで入れ替えるどころか現状の商品やサービスの変更を考える余裕もない状態が多いです。

 

原因は資金の余裕がないからです。悪循環に陥っています。

このような状態がつづきますと次の現象は以下のどれかになってきます。

1、M&Aを考える

2、改良努力で継続する

3、倒産

 

M&Aの場合はその会社のいいところだけが解体され、売られてゆきます。

事業譲渡であれ分社分割であれいいとこが残されます。会社全体を売買する「株式取得」や「合併」は良くない部分も買い取るリスクがありますから幾らデユーデリジェンスをするとはいえリスクは残ります。

 

私は倒産情報を毎週見ますが結構名のある会社の倒産が報じられています。

大廃業時代は台風のように急に来ませんが、確実に来ることは確かです。

第2回 変化拒否症候群になっていないか

2019年8月21日

廃業しないで事業を継続するには、表題の兆しがないか見る必要があります。

ものすごい速さで変化しています。法律も税制も変わります。

 

それは何故でしょうか。河川で例えますと底流の流れが速いため船の航路が変わりやすく指標や警告灯の設置場所を変えたり、増設しないと船の航行が順調に行かないからです。

 

「停滞」が一番良くないことですが、実際に手を付けるとなれば間違った方向へ舵を切ったら却ってよくないこともありますから、ためらうことは自然です。

 

ここで言っているのはその前の段階のことです。組織や社内の空気が前例踏襲がアタリマエになってしまって変化を拒否する事態です。こうなれば変化しようという人が浮き上がってきます。そして結局何も変わらないのです。

 

お役所的空気が普通になってゆくと怖いです。

どのような点に変化のいとぐちを見つけるかが重要です。

 

商品やサービスの内容と販路の見直し、仕入れルートの見直しは、良い会社では毎月のように試行しています。

従業員の仕事の流れ、経理システムの改良などいくらでもあります。

第3回 変化しないと必ず行き詰まる。

2019年8月22日

 変化を嫌うだけでなく、自分のアタマで考えない、今やって行けているから変える必要はない、このような考えで商品やサービスの変化だけではなく、会計事務所とのやり取りや経理システムも変えようとしない会社が多いようです。

 

  顧問先以外の、会社経営者から、よく質問されます。

「ウチの顧問の会計事務所は事務員さんがやってきてPCを覗いてUSBにデータを格納して帰ってから会計事務所のシステムで試算表を打ち出して郵送してきます。我が社は自社で試算表は出るのに屋上屋を重ねているように思うのですがどう思われますか?」

 

 <お聞きしますが、会計事務所が送ってきた試算表と貴社の経理係が作られた試算表とは内容が改良されていますか?>

「私はよくわからないので経理担当に聞くと、何も変わりません、という答えです。」

 

 <これで分かりました。あなたが仰る通りです。経理係のかたがそれなりに試算表まで作成できる場合には会計事務所の役割は最低でも以下のことをするのが役目と思いますョ。

  ・その中身を税法のルールに照らして誤りがないかを検証し

  ・改めるべき点があれば、その理由を貴社の事務員さんに説明して改め、

  ・変更後の(正確な)試算表をもとに会社の財務上の問題点や先行きの税負担などについて経営陣に解説する

 

 「これをしてこそ顧問料の価値があるのです。それだけではなく10年先くらいまで見て現状の株主構成を変化させていくことなど、いくらでも課題があります。利益が出ているなら一株の評価が高くなりますよ、、それ以前のこととして不良債権が貸借対照表に残っていませんか。この変化の時代、滞留した債権いつまでもそのままにしている会社は多いですがそれでは名目利益に課税されます。

 

 回収してこそ資金が會社に入ってくるのにいつまでも資金にならないで税金を現金で払うとそのうちエライコトになりますよ」と言うとその経営者は黙ってしまいました。私はそれ以上は言いませんが帰ってから善処されたのであれば良いのですが。

第4回 数字に無関心で経理軽視の社長がこれから行き詰まる

2019年8月23日

 会計事務所も会計事務所ですが毎月固定費を払ってソコが自社にどんな役に立っているかも知らないのではこれからは羅針盤がない経営をしてゆくことになります。これまではそれでよかったのですがこれからは違います。

 

 会計事務所もいろんない特徴がありますから、先方の提供しようとするサービスを貴社が求めるサービスがピッタリ合うかを見なければなりません。ここがズレているなら先方と話をされて、こうしてほしい」との希望をお話になることです。

 

 しかしこのハナシができる経営者は少ないです。経理がよくわからないからです。もっと大事なことがあってそちらを優先しなければならないのかもしれません。

 

 税理士の資格取得にはイロイロな経路があります。入り口が多種であることは案外知られていません。この点の話をすることで相手の経歴が分かりますから、反りが合うかも見えてきます。資格取得の経路が複雑なのに税理士会はその点を公表しませんから誰も疑問を持たないのです。

 

 資格取得までの入り口が多様であることは、それだけバラエテイ―に富んでることを示しています。誰でも、得手な点、不得手な点があり万能の人はそういません。その税理士のいい面が、自社にフィットすればラッキーです。

 

 税理士だけでなくPCのソフトのメンテナンス会社にも同じことがいえます。担当してくれる技術者がコロコロ変わって、しかも引継が充分でないとこぼす会社も多いです。

 

 別の面から見ますと技術変化の速さに追いつかないのと、そもそもの人手不足が表面化しています。人は取りにくいうえ養成までに時間がかかるのですが会社規模の大小に関係なくこのようなことが起こっています。結局マネジメント運用面とそこへ経営資源(資金と時間)を投下できない余裕のなさが表に表れています。

 

これは反射鏡のようなもので、相手さんから見た我が社の姿であるかもしれません。

第5回 行き詰まりの行く先と原因

2019年8月26日

 行き詰まって、その先の着地点は下の3つです。

 ・改良して良い会社に生まれ変わる

 ・廃業(倒産も含みます)

 ・M&A

 

 このような大きな変化が表れてくるのには原因があります。

その原因は簡単に考えれば、二つあると思います。

 1、金利高

 2、人材難

 

1の根拠は内閣府が今年7月に公表した「中長期の経済財政に関する試算」計数表(成長実現ケース)で名目長期金利が現在のゼロが2024年から急上昇し2028年には2.9%になると予測し、消費者物価も今年0.7が2.0になると連動の様子が見えます。インフレ率を2%まで上がることがターゲットでしたが副作用で金利上昇が避けられないことを示しています。このことは裏返してみれば貨幣価値が下落することを意味しますから金融資産が目減りしてゆく傾向も避けられません。

 成長実現ケースでなく固めの予測であるベースラインケースでも0%→1.7%<消費者物価0.8>で同じ傾向です。

 

2に関しては同じ「中長期の経済財政に関する試算」で外国人労働者の数は5年間で34.5万人増加し、65歳~69歳までの女性の47%が2028年には労働参加すると<(付録)主要な前提>で明らかにされています。昔でいえば「お婆さん」の年齢の人たちの半数が働く現実が予測されています。人手不足は既定の路線のようです。他に後継者難の問題も人材難に含まれます。

 

 良い会社は従業員をよく教育して戦力にできますが他方、非正規雇用や外注人件費に頼らなければならない会社とは質の差が出るでしょう。

 

 特に幹部になる人材の発見と獲得、そして育成は運もあり、しかも時間がかかるものです。幹部になる資質の人材の存在に気づかないまま、できるだけ安く使おうとしてきた反面、同族関係者には優遇して赤の他人に疎外感を与えてきた身内に甘い中小企業には困難が待ち受けているかもしれません。

 

 それよりも金利が上がれば損益計算書の営業利益が出ても、支払利息が2.9%上昇しますと(銀行から2%で借入している会社は2+2.9=4.9%の金利になり)経常利益が吹っ飛ぶ中小企業が多くなるでしょう。

 

 支払利息が今の倍以上になるとして先行きの損益計算書の予測をしてみますと恐ろしくなります。借入金を繰上げ償還できる会社は少ないでしょう。キャッシュフローは確実に困難になります。

 

 できれば廃業やM&Aを避けてこの機会の自社の体質改善をして生き残ってほしいと思います。街では浮かれた人が多いように思いますが厳しめの読みが必要でしょう。

第6回 行き詰まっても避けたいM&A

2019年8月27日

 自社の脱皮ができない場合の選択は廃業かM&Aしか残されていません。そのような状況が見えてきても私はM&Aは避けたほうが良いと考えています。

 

 なぜなら8月19日号でも書きましたが、M&Aでは会社が解体され良いとこどりされて売られてゆくのです。会社の創建の精神は雲散霧消します。会社を国に替えてイメージしますとこの意味は分かり易いのではないでしょうか。

 

 歴史が示すように、戦に負けた国は解体され良いところだけを勝者に持って行かれ役に立たない人間は悲惨な運命に遭ってきました。M&Aの底にあるのは勝者の分け獲りの論理です。しかし勝者もやがては、より強いものにのみ込まれてゆきます。

 

 会社の話に戻しましょう。無から有を生むような創建時の思想は尊いものです。M&Aではそれが上書きされます。M&Aで解体されなくても、組織の結合である合併でも同じです。大きなところでは銀行の再編でユニークな銀行が上書きされて消えてゆきました。若い人たちはもはや知らないストーリーです。その内、少子化で、高校や大学にもM&Aの波がきて創立の話は消えてゆきかねません。

 

 今後はM&Aで中小企業を「買う」のは巨大会社の系列会社になると考えています。巨大会社は会社四季報でも主要株主を見ることができます。有価証券報告書をインターネットで見ればさらに詳しいことがわかりますが、OOカタカナ信託銀行などの名で海外の株主比率が増えている点が考えられます。家電も繊維でも日本会社が外国の会社になっています。

 

 やがて経営陣は多国籍になり英語が公用語になり(なっている)管理層以下から非正規雇用層までが「ご主人に忠実で、けなげに働く」日本人になってゆくことが流れとして現実化してゆくでしょう。

 歴史が示す通り、帝国主義のもと植民地の運営は現地人に任せたのと同じことが起こると思います。

人手不足で労働強化になれば、日本人は奴隷の危機に直面しかねません。大東亜戦争での敗戦のあと、歴史も精神も教育によっておろそかにされたツケで、70年経って社会の窮乏化が始まります。

 

 戦後創業の中小企業が買われてゆく一方、独自色を出して頑張っている会社には残ってほしいものですが問題は「過大な銀行借入金」です。金利が上がり始めるとの予想時期まで債務の整理が間に合うかどうかです。一般的には税理士のいうことより銀行のいうことを重んじて、経理軽視で自分のアタマで考えない経営者ほど悲惨です。

第7回 借入金の金利はいつ頃から上がり始めるか

2019年8月28日

借入金利上昇までの絵巻物

 

 因果関係を整理して、何がどうなって、こうなれば、こうなるのでは、と流れで考えてみました。

皆さんそれぞれで、お考えはあるでしょうが、太字にした要因は日々の報道でも出てきますから思考の訓練になると思って考えています。

 

1、借入金利に影響するのは国債です。国債の金利と銀行借入金の金利とはつながっています。国債の募集が順調に行かない場合には金利を上げなければ債券市場での国債の消化が困難になります。

 

2、国債の募集が困難になるかどうかは名目GDPと実質GDPの開差が大きくなることで起こります。名目GDPは2018年の物価上昇も折り込んで3.5%と発表されていましたが実際0.9のため開差が出ています。この原因は名目GDPの試算の際、アベノミックスでインフレ目標2%とされていますからこれを前提にしたうえ、8/26号で書きましたように「中長期の経済財政に関する試算」 で昔ならお婆さんの年齢の65歳から69歳の女性の47%が労働に参加することまで織り込んだ背伸びした試算が遠因です。

 

 今後もこの開差が続くと国債の期待金利はさらに上がり、このことが長期金利を押し上げます。この引き金は「円安」と「消費税増税」です。

 

 既に条件は出揃っているようです。金利が上がり始める危ない時期は(私が繰返し読み、多くを学ばせていただいているテキスト・吉田繁治先生の「臨界点を超える世界経済」137頁では)令和4年から5年と書かれています。

 

 上記の諸要素をもとに考えることが重要ですが、私は消費増税が確定してしまったことと、インフレターゲットがこれからも予定されていることや国債発行を止めることはできないこと、ゼロ金利で預金が増えない中で円通貨増刷も既定のところへ米中摩擦から株価がどうなるか(これは素人ですので予見することすらできません)などで、もっと早く来るのではと思っています。

 

 インフレ率が高い国の通貨は金利を上げることが必須と思いますが、現在は物価は低めで安定しています。しかし10月からの消費増税の波が物価上昇の引き金になるよう気がしています。危ない時期が早くなると考える根拠です

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