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大廃業時代が始まる:個別企業についての予見と税制

第22回 問題を整理して不要なものと、心に留めるものに分けましょう

2019年10月10日

◇問題を整理する時に認識する点

最近の電力会社事件や須磨区の小学校事件から感じることは、会社であれ教育委員会であれ、巨大な組織が機能しなくなってきているのではないかということです。

 

街を歩いていても勝手気ままな自転車は増えるばかりです。掛け声だけで何も変わりません。先日もよく行くラーメン店のご主人と話していたのですが「日本人は変わってしもうた」ようです。もちろん良い方に変わったという意味ではありません。

 

その上に人口減少、財政逼迫、景気後退、可処分所得の減少、政治混迷などが並びますが、本題に直接関係しないのでこのくらいにして、要はよろしくない傾向は否定できないということです。

 

大廃業時代を前にして、どこから手を付けて何を考えなければならないか、が本題です。これに関連する事柄の傾向は、

  ・家族より個人(自分)

  ・自分は自分の思うように生きたい(できるかどうかは別として)

  ・親だけではなく他人にも干渉されたくない

  ・人生60~70年であったのが、90歳時代にはいっていますから年代のギャップが幅広くなっています。

   (アメリカでも研修ではジェネレーションギャップが大きなテーマです)

 

この事実を基礎にして考えないと流れに取り残されます。

 

税制も法人や個人事業の承継税制が喧伝され、これが研修会のテーマになっています。書店でも多数の書籍が平積みされています。

しかし実際の現場ではこの税制がどれだけ使われるのでしょうか。

 

もはや親の事業を継ぎたいと思う人は昭和や平成初期ならともかく今は少ないと考えています。有難迷惑との思いもあるかもしれません。現実問題として「他にしたいこともないから、親の事業デモするか、やソレシカできないのかもしれません。跡継ぎの時代は去ったと考えています。

 

ここにバトンを「渡す側」と「受ける側」に大きな距離があります。

この意味から事業承継税制の「受ける側」が「渡す側」の親族に限られていたのが「赤の他人」でも良くなったのは現実に沿った改正でしょう。

 

ものすごい勢いで変化していますから超高速への頭の切り替えが必要です。要は家族より自分が大事、(チカラがあれば行きたいところに行く)これが本音ではないでしょいうか。

 

問題を整理する手始めに大きなくくりを示しますと

1、事業:個人であれ法人であれ会社の決算書から事業の「余命年数」を知ること。借入金のカタが付くのはいつか。または返せないのか。連帯保証しているのか。一緒に働いてくれた従業員の年齢とこれからへの配慮はできているか。遺言で会社の株が相続人間で「準共有」になった場合、共有者間での議決権の行使の問題が生じます。

 

2、不動産:人口減少と供給過多で例外の場所以外は値下がりが続きます。この後に及んで借入して不動産を購入するのは真逆です。それ以前に多くの空家が出ています。租税特別措置法で空家の譲渡に税金がかからない手当てがされています。税法が先行きを示しています。

 

3、金融資産:賢い対処をしなければ実質価値が目減りすることは8月末以来書かせていただきました。まだ下がると考えています

 

4、相続:民法(相続法)の改正がヒントです。平成25年9月4日最高裁判決が起点になって配偶者居住権の創設、特別寄与料の創設、遺産分割、遺言制度の見直し、遺留分減殺請求権がなくなり「遺留分侵害額請求権」(債権)の創設などが何を意味するのか、家族関係の複雑化と崩壊の兆しを捉えてドライにスピーデイに対応ができるためと私は考えています。

 

5、伴って生じる税法問題:配偶者居住権が設定された建物と土地の相続評価、配偶者が亡くなってこの権利が消滅した場合の税の扱い、配偶者が追い出された場合の税の問題、法人が配偶者居住権を取得した場合の税の問題、特別寄与料を支払った側の相続税の計算、受取った側の課税、寄与料を相続財産で渡した場合の課税(遺贈、2割加算)、遺留分侵害請求権をお金で払うために資産を譲渡した場合の時価との差額はなかったことになるのか、みなし譲渡か、などなど。

 

6、民法(債権法):法定金利は変動型に、経営者保証の保護対象外化、時効の単純化

 

7、海外への資金などの移動の「調書」による把握

 

8、税務調査のほかに行政指導が加わったこと、など。

 

動いている事業を先を予見して整理することができるのは本人さんです。

以上を認識してから手を打つことを始めなければ折角営んでこられた事業や人生が紛争のもとになりかねません。

 

言い過ぎかもしれませんがオリンピックに気を取られている時ではありません。

第23回 事業の継続または廃業の決断のための最悪の道とは

2019年10月11日

前回に書きましたように事業を取り巻く人間の気持ちも金融も不動産相場も法律も税務署の対応も、常に変化し同じところに留まることはありません。水が流れて行くようなものです。

 

このなかで自社の命運を決めるために「正解は何か」「どちらが良いか」「どちらがトクか」などと、自分の心の中の希望や期待を第一に掲げて、腕組して考えていても答えは出ません。

 

人心も経済の動きも法の運用も、そして自社の動きも、答えはすべて外にありますから外のことを知らなければなりません。人心はその相手の顔や歩く後ろ姿に出ていることが多いです。目や行動は口以上にモノを言います。他の法や経済の動きはたいていのことはメディアやネットから得られます。その時に判断の助けになる情報と不要な情報を分けるために必須のものは何でしょうか。

 

不要なものは即座に捨てなければ頭の中はゴミ捨て場になってしまい、結局何も決められないままヌルイ時間だけが経ってゆき、歳が行くだけです。

必須のものとは思考の中心である「自社の事実」を示す情報です。

 

多くの事業主は「税金を納める補助資料」としての決算書しか持っていません。その理解も底の浅いものです。よくわかっておられるかたは少数です。ハッキリ言えばチンプンカンプンなのに分かったフリだけされています。

 

事実を示す会計数字を直視され、適切な説明をしてくれる専門家が横から解説してくれればたちまちピンときます。それはなぜかと言いますとご自分のされてきたことが数字になっているだけだからです。

 

フェイクかもしれない決算書にメスを入れてくれるのが税務調査である場合があります。但し税務調査の目的は徴税ですから気づかせてくれる程度で親切に説明してくれることはありません。事実に改めたうえ直言してくれる専門家がおられると有用でしょう。

 

「事実」を見て「考え続ける」ことが必要です。一番気になることを横へどけてはいけません。事実をもとにいつも考え続ける人はココという時に決めることができます。決めるタイミングも良く、ブレません。直観でカラダが答えを出します。

 

<思考のキーワード>世代ギャップ、事実の会計数字、借入金残高、連帯保証の有無、相続税、遺産処分価値、遺産争いの可能性

第24回 予見がないまま決断に進めば場たり的になり的を外すことになる

2019年10月15日

事業を取り巻く状況に関し自分の考えを持たないで決断に進むことは、行きあたりばったりになって核心を外すことになります。

「事業環境の予見」とはどのようなことでしょうか。事実をもとに自分で考えましょう。

 

事実としては人口減少、財政逼迫、増税(目に見えない増税もあります)、不動産価格下落、貸出金利上昇のリスクなどを素材にして考えますと的から外れないでしょう。大切な点は自分で考えることで大先生のセミナーに行くことではありません。

 

自分で考えた予見こそが生きた使い物になる本当の知識です。状況に応じて修正すれば良いのです。自分で考えたものなので修正も容易です。他人の考えを丸呑みしますと大先生の権威が気になって金科玉条のようにこだわってしがみつきかねません。本当の知識になっていない証拠です。

 

では第一歩の会計数字の見直しに入りましょう。

「キャッシュを生むチカラがあるか」との眼で貸借対照表を見ます。この一点に集中しましよう。

売掛金の中に到底回収できないものがあれば外しましょう。税法では滞留債権の損金性を容易には認めませんので「ココはアカン回収できん」ものと税法基準との差は決算で損金算入して申告書で調整するか、他の方法を使うかは税理士に任せて、あなたから見て生きた、又は死んだ債権との区別をしましょう。滞留先を訪問して回収努力の余地はありませんか。

 

在庫も同様です。規格落ちのものは計上額から減額します。決算と申告の差の扱いは売掛金と同じです。

固定資産は取得価額ベースで減価償却後の金額が計上されています。このルールは厳格に守らなければなりませんから、これはそのままにして、別の眼で「換金すればいくらになるか」で見た金額を横に記してみましょう。自動車などは二束三文です。

 

仮払金などは、お金が出て行った残りで換金性はありません。決算時に費用に振替えますが今は換金性で見れば殆どゼロでしょう。

電話加入権という科目がありますがガラパゴスです。換金とは縁がないので無視しましょう。

 

生命保険の税務ルールが令和元年7月8日からの契約から変わっています。「その契約は本当に必要か、単に掛金が出て行っているだけではないか」の眼で見直しましょう。

 

そして土地勘定です。遊休地があれば処分価額をネットで調べることができます。土地に稼がせていますか。安くはない固定資産税を払っておられます。

 

投資勘定の中味に不要なモノや損をしているモノがりませんか。どうなっているかわからない知り合いの会社に出資していませんか、これは資金を生まないでしょう。投資信託は殆どが損失ばかりです。今のうちに、さっさと始末しましょう。

 

このようにして「資産の部」をみなおしますと貴方の事業が、資金をどれだけ生めるかが見えます。

その次には負債の部も流れ去る項目と「資金が出てゆく」項目で分けます。

 

<思考のキーワード>資金は事業の血液、失血死に注意、気づきにくいところから資金が洩れているかも、社内不正が多くなっています、リースは曲者、値下がりする不動産を有効に使う手は、隠れた負債、従業員退職金と就業規則、雇用契約、

第25回 海外まで拡張した事業が把握されているか・・・予見のために

2019年10月16日

足もとを見るために会計数字を事実に即して見直す際に、気をつけことは海外においた財産や負債です。

特に経理を担当者任せにしておられた場合に、担当者は報告しているのに、うっかりして洩れる場合があります。

 

現在は国外とのおカネの遣り取りは「国外送金等調書」で100万円を超える場合は税務当局に金融機関から連絡されていますからウッカリではすみません。送金と受金ごとに網がかけられています。

 

取引に意識が行くのは尤もですが、資金が国境を行き交う自社の実態も把握し、個人的な国外とのやり取りも把握しましょう。国外にあるものも自社の実力の内です。

 

国境を越える有価証券の証券口座間の移管をした場合には証券会社を経由して「国外証券移管等調書」によって情報が国税庁に集積されます。国外送金調書と異なり金額での提出区分はありません。有価証券の価額に関係なく提出しなければなりません。

 

国外への遣り取りを「国外財産調書」を作成して整理してみれば実態が明らかになります。

よくあるのが海外の不動産の賃貸料が日本で申告漏れのケースが結構多いようです。

 

更に「租税条約に基づく情報交換ネットワーク」が動いていますから、国同士が相互に情報交換を要請して海外預金の利子の申告漏れが把握されます。

 

相続税の申告でハワイの不動産が洩れていた時に、意図して隠したと認定された場合のペナルテイ―は大きいです。

重加算税が課されるだけでなく相続税法に定められた特典を使用できないことになります。

 

滞納したままの場合は「徴収共助」制度によって外国政府の手で「取り立て」され日本に送金されます。

国外送金や国外財産調書の申告制度が整備されている中での海外財産の洩れは意図したものと見られがちです。

意図して漏らしたのではないことを証明するのは納税者側にあります。「そうでない」ことの証明は、「ないこと」を証明するのですから非常に困難でしょう。

 

事業の実力の認識と先行きの判断をされる場合に見逃せない点です。

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