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木村栄昌
NEWS

2025/10/25

犬猫漫談:広告とSNS 

犬式部:これからは広告の人気が下がってゆくらしいで、、

猫納言:そらそうや、ネットで記事見ていても頼みもしないのに広告が割り込ん                でくる、気分悪いよ。中にはその広告を1分間見ないとスキップできない              ものも現れたゼ!

犬式部悪智恵がドンドン進化してるね。アノ温和なボスが広告の割り込みには腹
    立てておられた。

猫納言:ヘエ―。オレは腹立つより広告主が哀れに見えるョ。

犬式部:なんでや?

猫納言:高い広告費払って割り込みなんかするから反感買うだけや。大金の広告               費で利益をチューチュー吸いといられて会社は衰弱して左マイになってゆ 
           く。

犬式部:そういえば派手なTVコマーシャルしていたところは消えていったなー。              あそこも、あそこも、、キリないくらいや

猫納言SNSの言うことの方がマトモや。大勢の人が言うのだからな。きれいな               ねーちゃん、にーちゃん使って見え透いたこと言いよるよりマシやな。

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<短編物語>第6話 フラッシュバック その5

税理士・司法書士合同事務所からの意外な知らせ

 アキラがアパートに帰った時、郵便受けに書留が届いているとの通知書があった。書留が来るようなことはこれまではなかったが、気になるのでその足で本局に行き、郵便物を受け取った。

 内容は、伯父に子がないのでアキラが唯一の相続人であること。伯父は田舎の土地を所有していたこと。この土地の所有権移転の手続きが必要であること。2026年4月からは登記は強制になるから今のうちに登記しておくことを勧めること、であった。

 アキラは事情を聞くため封書の事務所に電話してみた。司法書士から封書の文言通りの説明の後、2023年4月27日からは相続した土地を国が買上げる制度ができていること、この制度は制限が多く実際の利用は少ないと補足された。更に税理士からこのまま保有するもよし、譲渡することも可能で、前者の場合は固定資産税が毎年かかる、譲渡すれば譲渡所得税がかかる。もし後者なら仲介業者に処分を依頼することになると説明された。アキラはよく考えて後日連絡すると言って電話を切った。

 アキラは、これは偶然ではなく祖父などからの応援だと思った。豆腐屋をしようと決めてから彼はあらゆる情報を集めた。一番の障害は資金であった。AIに以下のようなプロンプトで再び聞いてみた。

Q「私はやる気にあふれた起業家です。こんど豆腐屋をしようと思っています。設備は大豆を漬ける浸漬タンク、水槽、ボイラー付き煮窯、石臼、圧搾機、型枠、例水槽、冷蔵庫、給湯ボイラーは最低限必要です。最低500万円必要です。資金不足なので中古品でも良いので探すルートを教えてください。」となるべく具体的に聞いた。

 するとすぐ器材の目安価格などを知らせてくれたうえ、修業については、豆腐店での見習い、豆腐機械メーカーの指導研修や豆腐協会で豆腐マイスター講座があることなどが分かった。が、資金の必要額はアキラの知っている額より下がることはなかった。

 アキラは税理士・司法書士事務所に行き開業のことも税理士に打ち明けたうえ資金に困っていることも相談した。

 税理士は言う。「こんな場合、大抵の人は銀行借入や公庫の借入を考えるがこれからの日本では事業していて借入金があるのと、ないのでは大きな違いが出てくる。国の借金が莫大なので国債の増発は段々困難になっている。既発債の償還だけでも大変であるから今後は金利が上がる。仮に3~4%になれば借金漬けの中小企業はバタバタと行きづまる。新規開店で固定客もないなかで借金を返すのは容易ではない。それより今度相続した土地を売ったら良い。伯父さんか取得した時期から起算するから余裕で長期譲渡です。税率も低い。この売却代金で商売のエンジンにすればよろしい。

 アキラは苦手な資金のことが分かって霧が晴れた気持ちになった。

次回予告
 土地の処分は税理士・司法書士事務所が紹介してくれた不動産会社でスムースに行った。祖父の司令官は兵隊を大勢死なせながら自分は飛行機で脱出したと聞いたが、アキラは兵隊で終わる気持ちはさらさら無い。ましてこのままで終わる気はない。祖父が「死ぬ気で頑張れ」と耳元でいう声が聞こえた。

(2025年10月25日)
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