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第97回 過大納付があった場合の争い・・・2

2020年6月16日

(はじめに)

 税金を返してもらうには、その税金の法定申告期限から5年を経過する日までが期限です。法人税の申告期限がX1年9月30日としますと、X5年9月30日が期限になります。

 

 5年間に亘って粉飾決算を続けていた会社が、X6年から襟を正して修正の経理をした場合、明らかに5年を過ぎています。このような場合、X8年に税務署長はX3年から5年の3年間に限って(減額)更正をしました。

 

 これに対し納税者法人はX6年7月事業年度末にて修正の経理をした。X6年7月はX1年9月30日の5年目の2ケ月前になるから粉飾していた全期間である5年分を減額更正して税金を返すべきであると主張しました。

 

(具体的な事実関係を以下に示します)

・納税者法人 事業年度 8月1日~7月31日

・法定申告期限 9月30日

・各年の粉飾額・修正の経理・税務署の更正処分

  X1年 7月31日終了年度  5000万円

  X2年   同       5000万円

          (2期分小計 1億円)  

  X3年   同       6000万円

  x4年   同       7000万円

  X5年   同       7000万円

         (3期分小計  2億円)

         <合計粉飾額 3億円>

 

  X6年 7月31日終了事業年度の申告において粉飾額合計3億円の「修正の経理」を行った決算書・申告書を提出

 

  X8年 7月7日 税務署の「更正処分」がされた。全額の3億円を減額することは認められないとして、X3年からX5年の3年分小計2億円のみ減額更正しました。

 

(争 点)

納税者法人:修正の経理をした申告書を5年以内に税務署に提出したのであるから合計粉飾額3億円を減額更正すべきである。

 

税務署長:法文では修正の経理を行わないうちは減額更正しない定めになっている。減額更正は各事業年度ごと審査して判断する(単年度主義)ので、修正の経理をした申告書を提出したからと言って5年分を丸ごと減額することはできない。X8年に更正した時点でX1年とX2年は5年の期限を過ぎているから失格である。

 

ポイント:特別な事情がある場合は例外の取扱いが認められるが法定の5年は「除斥期間」であり時効のように中断はないので特別の扱いは非常に困難と考えられます。

 

<次回予告>

どうすればよかったか、もう少し詳しく見てゆきます。

第98回 過大納付があった場合の争い・・・3

2020年6月17日

(時間の経過に沿って整理してみましょう)

X6年9月30日:納税者法人はX6年7月31日に終了する事業年度でX1年からX5年までの5年間の「修正の経理」をした法人税申告書を税務署に提出しました。

 

X6年9月30日:この日はX1年から5年目に当たるためX1年の粉飾額5000万円につき更正される期限でした。

 

X7年9月30日:この日はX2年から5年目に当たるためX2年の粉飾額5000万円に更正の期限でした。

 

X8年7月7日に税務署はX3年からX5年までの減額更正を行いました。

 

 問題はX6年に修正の経理がされた申告書の提出期限X1年の粉飾額5000万円について減額更正される期限が同じ日であったことです。

 

 この場合は「修正の経理」がされるまで税務署長は更正をしないことができる、と法文にはあります。学者の見解は「しないことができる」のであり一種の制限を設けただけであるから絶対に更正してはならない、とまでは言えないから更正できる、と読み取れるとの意見もあります。

 

 単年度ごとに更正はされます(単年度主義)。修正の経理をして申告書を提出したのがX6年9月30日で、同じ日がX1年分の減額更正期限であっても、税務署には、修正の経理の内容を確認する時間が必要です。申告書が出されたX6年9月30日にX1年分の更正処分をすることは時間的・手続き的に無理と言えましょう。

 

 しかしX7年9月30日については修正の経理をした申告書を提出した翌年ですから、減額更正の余地はなかったのでしょうか。1年間の期間があるため時間的には可能ではなかったのか、と考えます。

 

 納税者の代理人を務めていた税理士は、このX6年10月1日からX7年9月30日までの1年間に税務署と接触し、更正処分の経過につき確認することで適切な判断のもと、依頼者である納税者法人の不利にならないように行動しておればX2年分の5000万円については減額更正の結果を得られたかもしれません。

 

<次回予告>

 上記のケースは、依頼する税理士によって納税者が不利になることを示す事例かもしれません。

 次回は、現金売上を除外して税理士にそれを隠していた経営者が、たまたま使途不明の支出金を自らの手で決算にて仕入勘定に振替え計上した税理士が、仕入金額が異常に多くなるのを危惧し、忖度して売上を多めに計上したことを良いことに、税務調査官に対し「税理士が売上除外に気づいて直してくれたのであるから自分は所得を隠蔽していない」と税理士の行為を盾にとって無過失を主張した経営者の事例です。

 近年現れている税理士への加算税身代わり賦課や税理士による納税者情報の課税庁への通知義務化構想などの流れの中で、依頼者の違法行為を知った税理士が取るべき行為につき見てゆきます

第99回 納税者の品格と税理士の立場・・・1

2020年6月18日

(争いになった点とその理由)

1、納税者法人:製鋼原料などの購入・販売をする株式会社であり青色申告の承認を受けていた。

 

 現金売上以外の請求書、計量伝票、仕入伝票などは会社の整理棚に入れて保管していた。

現金売上に関する売上領収書、仕入納品書並びに売上分の現金をまとめて社内の事務机の引出に隠していた

 

2、税理士:帳簿種類の記帳代行及び各種税務申告書の作成、税務代理を受任していた。

 3~4ケ月に1回程度、納税者の事務所に来て、整理棚に保管されていた経理書類を自分の事務所に持ち帰って納税者法人の帳簿書類の作成、税務申告書の作成を行った。

 

3、税理士のした経理処理

整理棚に入っていた経理書類に基づいて総勘定元帳の売上に計上した。事務机の経理書類が示す売上高は総勘定元帳の売上高には計上されなかった

・支払い原因が不明の支出額は一旦、仮払金や前渡金で処理していたが、決算にて仕入勘定に振替計上して決算書を作成した。

・仕入勘定が過大計上になることを危惧した税理士は、この不安を解消するために売上高に2000万円を売上として計上した。

 

4、税務調査

事務机の引出しに隠していた現金売上1700万円が摘発され納税者法人は以下の処分を受けた

    ・青色申告取消

    ・法人税、消費税の更正処分

    ・過少申告加算税並びに重加算税の賦課処分

 

5、処分に不満の納税者法人がした手続き

4の処分を不服として税務署に「再調査の請求」を行った。

この請求は棄却されたため国税不服審判所に対し「審査請求」をした。 

 

(参考 tains F0-2-885)

 

<次回予告>

 国税不服審判所での税務署の主張に対する納税者法人の言い分を検討します。

結果を問うまでもなく納税者法人の主張は棄却されています。

第100回 納税者の品格と税理士の立場・・・2

2020年6月19日

(不服審判所で納税者法人側が主張したこと)

1、税理士に当社には現金売上があることは伝えていた。だから現金売上の経理書類は税理士に提示しなかった。

 

2、税理士は当社に現金売上があることを踏まえて税務申告書を作成した。

 

3、経営者らは、現金売上1700万円を上回る2000万円を税理士が売上勘定に計上したことは認識していた。

 

4、我々は所得を過少に申告する意図はなかった。

 

5、税理士の追加計上2000万円は当社の益金から減算すべきであり、見つかった現金売上は益金に加算すべきものである。従って、金額的には重加算税の基礎になる不正計算該当額はない。

 

6、現金売上が申告で洩れていたのは、税の専門家である関与税理士が経営者に原状の問題点について説明や指導を十分行わなかったことによるものであって、その責めを経営者に負わせるのは酷である。

 

 

(税務署の主張)

1、税理士が売上を追加計上したのは現金売上があることを踏まえたからではなく、仕入勘定が異常に過大になっていることを懸念したためである。現金売上が洩れていたこととは関係はない。

 

2、税理士が売上を追加したからといって現金売上の脱漏が治癒されたのではない。会社側の主張は的はずれである。

 

3、税理士計上の売上2000万円は仮装隠蔽とは関係はなく、(事務机の引出しに)隠した1700万円が仮装隠蔽された金額である。

 

 

(審判所の裁決)

 経営者らは、税理士に現金売上書類の提出も提示も一切していないにも拘らず、現金売上の書類を保存してあるとか、それをもとに税理士が現金売上を計上したと言い、当審判所に対して事実と異なる主張をする。

 

 現金売上を申告しなければならないことを認識しながら、現金売上の経理書類を別に保管し、売上を少なく申告すれば支払う税金も少なくなり、手元に残ると考えて、税理士に現金売上書類の一切を渡さなかった。

 経営者らの当審判所に対する返答は信用することができない、と結論付けた。

 

(参考 tains F0-2-885))

 

<次回予告>

 この遣り取りを下敷きにして、税理士への加算税賦課や通報義務の制度構想が実施された場合の問題点を見てゆきます。

第101回 納税者の品格と税理士の立場・・・3

2020年6月22日

(問題の制度設計とは以下の2点である)

 

1・複雑な税制の情報収集を税務代理人(以下 税理士)に義務付け、それができず非違があった場合に税理士に加算税を課す。但し適正申告の場合は除く、という内容である。米国で提言されている。税理士制度のない米国で悪質申告代理業者が依頼者に不正に還付金を利得させるため過度に所得を低くした申告書作成をすることが横行しないためとの趣旨である。

 

2・更に不正事実を発見したら、税理士は税務署に通報する義務も課すべきと学者によって提言されている。

 

 要するにその意味するところは税理士が納税者をそそのかすことで税金を過少申告しないように、正しい適正な申告をするようにリードしなさい。依頼者がズル(不正)をした事実を知ったら税務署に即 通報せよ、という代物である。

 

この制度設計を、このたび取り上げた不服審判所のケースに当てはめてみたい。

 

ポイントは次の3点である。

1、納税者法人が不正をしたか

2、税理士はその事実を知っていたか

3、通謀して納税額を過少にしたり過大な還付金を得ようとしたか

 

その答えは明白である

1、不正は明らか。除外した現金売上金と関係書類を正規(類を収納する整理棚とは別に事務机の引出しに隠していた。

2、税理士は1700万円の売上除外の事実を知らない。知らされてもいない。

3、通謀はない。逆に税理士は売上計上額が不足していることを職業上のカンが働いたのかどうかは知らないが、納税者法人に知らすことなく自分の手で2000万円を追加計上した。

税務調査でこのことを知った納税者法人はこの事実を奇貨-<利用すれば意外の利を得る見込みのある物、機会・・広辞苑>として、税理士には現金売上があることを伝えていた、それを知ったから税理士は売上の追加計上をした。重加算税が課せられる金額はない、と主張した)

 

<次回予告>

 納税者が自分はワルクナイ、税を免れる意図はない、悪いのは税理士だァ、と強弁するのは想定内である。それを見越して税理士は手を打たないと自分の立場がないことは常識と考えている。ところが本件の税理士は自分から罠に嵌まりに行っている。その行動は奇異というより滑稽ですらある。

 このような行動の背後にある意識(臆病さ、直言しない、できない、コミュニケーションできない)を見れば問題の制度は機能しないばかりか、逆の効用をもたらしかねない。

第102回 納税者の品格と税理士の立場・・・4

2020年6月23日

 最初に断っておきたいが、この事例のような税理士は筆者の周りには誰もいない。筆者の知る税理士は例外なく(言い方は丁寧であるが)言うべきことを依頼者である納税者に諄々と伝える人ばかりである。それが受け容れられない場合は関与を降りた、との仲間内での打ち明け話も多い。

 別に、時々であるが財務大臣による税理士懲戒処分の事例が公表される。大胆な売上除外や架空経費計上による不真正税務書類の作成が原因である。これらは、税理士が不正であることを認識して行っている。その結果、税理士法の定める懲戒処分を受けている。

 

 本稿で問題にする「制度(税理士への加算税代替課税)は、性格的にNOと言うべきを言えなかったり<下記分類A2>や、「通常の専門家としての水準」で申告業務を行っても不正の証拠を見つけられないまま申告し、その後に税務調査で多額の仮装隠蔽が発見された場合や、法令の適用につき税理士の解釈が国税当局と相容れない結果、修正申告または更正処分を受け、過少申告加算税や重加算税の賦課決定処分を受けた場合<下記分類1>にあてはまる問題である。

 

分類として、税理士関与を前提に税務調査の結果加算税が課されるケースは以下に整理できる。

 

A悪質な納税者が意図して

1.自分だけで(税理士に秘して)過少な申告をする場合・・・・・・・・・税理士には責任はない、税理士にはズルをした者の加算税を負担する筋合いはない。

 

2.税理士を巻き込んで過少申告をする場合・・・・・税理士は懲戒処分を受ける。アドバイスが不十分な場合、納税者から損害賠償を請求されることもある。

 

B過少申告の意図はないが、税金が少ないことを望むあまり曖昧なまま税理士に申告を依頼した結果

1.非違が発見され、過少申告加算税または重加算税が結果として課された場合・・・税理士に責任があるか否か「通常の専門家としての水準」を果たしたか否かで、依頼者・税理士間の争いになる。税理士の落ち度である場合、加算税は損害賠償の一環として税理士が負担する場合もある。

 

2.事前に税理士から、税務署と見解の相違が起こり、過少申告加算税が課されるリスクの説明を受け、納税者も覚悟していた場合(仮装隠蔽はこのケースで起きないから重加算税は生じない)・・・・すでに問題点を指摘済のため税理士には責任は生じない。加算税は納税者が負う。

 

(Aには第3の類型がある・・A3 )

 それは、A2のように税理士を同意のうえ巻き込むのではなく、ズルをしたことを税理士に秘したうえ「税理士を騙せたら税務署も騙せる」との考えから税理士を「試す」納税者の存在である。

 

 税理士は「試された」のであるが、納税者が厚かましくも税理士に加算税の負担を求めた場合は、税理士は責めに帰すべき事由がないことを立証しなければならない。税理士はこの立証のためにも契約書や助言の内容に関して書面等の備えが必要である。

 

 要するにA2.3B1責任の所在がグレーである。ここへ加算税の代替課税制度が実施されれば、更に紛争が混迷化する。

 

 以上パターンに割り切ったが、このようなA2.3やB1のどちらでもないのが本事例である。

 

<次回予告>

本事例についての納税者と税理士のそれぞれの責任を分析してゆく。

第103回 納税者の品格と税理士の立場・・・5

2020年6月24日

(不服審判所で争われたケースの特異性)

 前回に述べたようにA1.2.3、B1.2の類型のうちA①はこのケースの税理士<以下 本件税理士という>は関わらないから外れ、A2も本件税理士は売上除外に同意していないから該当しない。A3が最も近い類型であるがこの例は税理士を「試す」ことで売上除外の有効度をチェックし、その結果次第で別のスキームを考える手立てにしようとするものである。本件税理士は最初から蚊帳の外であり、試されてもいない。

 このように納税者法人は売上除外行為で本件税理士と一線を画しており、本件税理士もその事実を知らない。むしろ本件税理士側の行動に特徴がある。

 

(本件税理士の行為は専門家の仕事ではない)

、外注経理業者ないし他人の指揮命令に従う経理事務員の行動に近い。納税者法人に年数回来てよっこらしょと経理伝票の束を事務所に持ち帰って「作業」している。持ち帰るのは良いとしても伝票の通査や確認、証憑突合、質問などはした形跡はない。

 決算書作成の際には、資料が他に無いかを確認することも必要である。事務フローから銀行預金への不審な(除外売上金の還流を疑われる入)入金がなかったのか。資金と商品の流れ図を作成しなかったのか。

 

経営者に対する質問と回答を記録しておくのは必須事項である。調書、カルテ、決算メモなど呼称は何でもよいが税理士事務所で保存し、税務調査の際の「質問検査」の対象外である唯一自分を守るこのたぐいの書類は必要である。

 

決算書決算内容の説明をしていない。納税者法人が審判所で主張するように、最小限の説明すらしていない。決算説明をした後「説明を聞きました」との一筆が必要である。その書面に税務リスク列挙し依頼者に理解と覚悟を求めることは税理士の通常の業務水準である。

 

、「暴君治下の臣民は暴君よりも暴である」(魯迅評論集71頁)のたとえのように納税者は例外なく税が少ないことを希望しそのための方法を考える。いわば納税者と課税庁は潜在的対立関係にあるから、A1.2.3や本ケースのような納税者法人はよくある。

 

 その認識のもとで税理士は相手の人相、眼つき、歩く後ろ姿、横顔、言葉尻、ふと漏らす一言などから依頼者の品格を察知することは必要である。この仕事を十年もすれば「人は見かけによらない」ことを思い知る。

 

 税というレントゲンを照射されることで「究極の本性」が浮かび上がる。税理士であれ会計の専門家は「相手の顔の後ろにあるものを見よ、、」が鉄則である。本件税理士からはこのような姿勢は微塵も感じられない。

 

<次回予告>

 本件税理士が行った仮勘定の売上原価算入から架空売上計上の過程での問題点を見てゆきます。

第104回 納税者の品格と税理士の立場・・・6

2020年6月25日

(決算申告時の依頼者との合意)

 いわゆるインフォームドコンセントであるが、これをしっかり行うことがスキを作らない要点である。税務調査で調査官から非違を指摘された場合の防御の論理を平素のフィールドワークの資料を基に用意したうえ、依頼者に対し、このような主張をあなたの代理人として行いますが宜しいか、とやさしく説明し、そうしてください、そこまでは求めませんから問題が起こらないような処理をお願いします、などの率直な遣り取りが紛争を未然に防ぐ。

 

 このような基本のキがされていない税理士の執務姿勢を見ていて、納税者法人側も、よろしくないココロが首をもたげてきたとも推測できる。

 

(会計処理がヨロシクない)

 決算の説明不十分とも関連するが、支払原因不明の支出を仮払金や前渡金に計上することはよくあることであるが、これとて会社の方で資料が手許にないなどの事情もある。

 それゆえ決算までの間に納税者法人に対し証憑類の準備、証憑類がない場合は次善の証拠や支出担当者の補足説明書などを備え、決算処理でしかるべき会計基準に沿った会計処理をするべきところを、勝手に売上原価に加えた。費用・収益対応の大原則に逸脱した処理をすれば売上総利益率が歪む結果になることは会計の初歩である。

 

 ゆがんだ粗利益に不安になったから(勝手に)売上を追加した。勝手にしたことは会計の主体が依頼法人であることも失念している。

 

(税理士の心理)

 依頼者である納税者法人に問題点を進言することなく、問題を起こしたくない、との内向きの気持ちから架空売上2000万円を計上したと推測できる。

 

 不服審判所にて「税理士の追加計上した2000万円は当社の益金から減算すべきである」との主張は、本件税理士ではない他の専門家によるアドバイスであろう。自分が作ったほころびに付け込まれたうえ非難される種になっている。

 

<次回予告>

このケースを「問題の制度設計」に当てはめて検討してみます。

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