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しなやかな会社づくりー企業家と経理

第17回 危機管理    銀行融資の注意点       (危機管理:銀行)

2017年6月29日

 持株会社以外にも銀行さんの提案には注意しなければならない点があります。

 

 一つは、融資しますから不動産を購入しましょう、という話です。現金でお持ちになっておられても金利は低いですし、インフレで価値が目減りしますから現物に変えられたらいかがですか(ヒヒヒ、、)。

 

 オット待ってヤ、人口が減少するこれからの日本、しやつきんコンクリート手に入れてどうしますの。せめて良心的な税理士さんに頼んで、それに乗ったら相続税がどれだけ下がるのか、反面、借入返済のために持ち出す資金と家賃収入で入る資金を比べてもらいましょ。

 

 もう一つは借金で生命保険に入りましょう。万が一の場合は安心ですョ(ヒヒヒ、、、)。

 

 オット待った。赤ずきんちゃん!その前に、今加入されておられる生保を良くチェックしましょう。昔、若い元気な時に入られた保険は、それなりに保険料が安いのです。いったん解約されて、何か検査のデータがおかしかったら割高の保険料になります。場合によっては「謝絶体」とされて保険に加入できません。

 

 もし保障額に不足がある場合は加入されても良いでしょう。でも借入してまで入る必要があるのでしょうか。それと解約返戻金の返戻率が急激に下がる時期が何年後かにあります。その点を説明してくれましたか。誠実な生保会社ならこちらが聞かなくてもこの点を説明してくれます。保険の理解はむつかしいところがありますが、表も裏も、裏のオモテまでよく確かめましょう。毎月の支払はたとえ少額でも積み重なれば大きな買い物なのです。

第18回 危機管理 現金の扱い            (危機管理:現金)

2017年6月30日

 いまだに小切手帳や預金通帳と印鑑を同じところに、しかも鍵もかけないで置いておられるのを目にします。持ってゆかれたらアウトです。これは盗るほうよりも、盗られたほうの不注意でしょう。

 

 手形帳も一緒となると、どこの誰に回るかもしれない手形の性質を知らないまま、手形を扱うこと自体が危険です。裏書きにも注意しましょう。小切手にも裏判を不用意に押さないようにしましょう。裏判があればその小切手を銀行に譲渡したことになり現金化されます。裏判がなければ「銀行渡り」になり、手形交換所に回りますからすぐ現金化できません。その意味で裏判は怖いのです。

 

 仕事の分離という基本の決め事があります。これができておれば共謀されない限り、牽制が働いて不正はある程度は防げます。どういうことかといいますと「記録」と「保管」と「承認」を必ず別のひとにさせ同一人に任せることをしないのです。これは現預金だけでなく在庫にも言えます。人で不足の今どきですが3人は無理でも二人で分担されるだけでも効果はあります。

第19回 危機管理   カイテイング 預金不正引出し                (危機管理:現預金)

2017年7月1日

 実際には預金の残高に(不正で)不足額がある場合、巧妙にこれを隠すことが行われます。

仮にA銀行とB銀行にそれぞれ1000万円ずつの預金があるはずが、B銀行の300万円が不正に引き出されて使われていた、それをした本人は何とかして300万円を入金して勝手に引き出して穴をあけた事実をなかったことにしたいと思っているうちに月末になった。残高証明を上司から求められています。

 

 A銀行が閉まる直前にA銀行から300万円を小切手で引き出し、すぐB銀行に走ってその小切手300万円を入金します。A銀行振出の小切手は交換所に回って引き落とされるまで日数差がありますからA銀行の残高証明は1000万円のままです。B銀行へ入金後にB銀行で1000万円の残高証明書を取ればA、B両銀行で2000万円あることに見えます。kite(凧)の糸を手繰ることに似るため、この名がつけられています。月末から翌月初めの預金の動きを当座勘定照合表をもとに注意深く見れば、見つけることができます。

第20回 危機管理 ラッピング         (危機管理:債権管理)

2017年7月3日

 売掛金が滞留している場合、担当者が売掛先から部分的に回収したにも関わらず、その回収資金を自分のポケットに入れ、会社には報告しないままにしますと、会社の債権管理係りからは、未収のままに見えます。

 

 そして他の得意先から回収したお金を先の未収先からの回収のように報告し、債権担当者は先の債権の入金処理します。このように後にずらすことで回収ができているように見せかけます。一部分が回収されているものの、残りは不良化しています。滞留債権はもう資金化できません。

 

 やがて「回収できません」との報告が担当者から上げがってきて、甘い会社はそのまま貸倒処理します。普通は責任者が先方に出向いて確認しますが、その時は手遅れになっています。

 

防止策は

 防止策は業務の分離です。加えて残高の「年齢調べ」いつの発生債権なのか、を注意深く見ます。期末には相手方に残高確認票を送って先方の残高を記載してもらい、自社の帳簿と突合します。確認書の返送先が悪さをした担当者になっておれば破棄されてしまい、意味がありません。業務の分離化で債権担当者にしますが、共謀されますと無効です。ベストは社外の会計事務所宛てにすべきです。

第21回 息抜きしましょう                          (番外:よもやま話)

2017年7月4日

ア(アニマルさん・・名前の由来は6月16日号をご覧ください):こんにちわ、まだ7月の初めなのに暑いですね!

キ(木村):ほんまや、暑いのは「夏ですからね」と言うておられんね。今年は酷暑と言われていた通りになりそうやね。

     ところで先月末に税金やら細かい支払があってコンビニに行ってきた。時間に関係なく受けつけてくれるので便利やね。ほんまコンビニエントや。銀行みたいに待たんでもええからね。

 

ア:本当にそうです。ワタシ銀行イヤですねん。

キ:なんでや?

ア:銀行だけでなく郵便局もやけれど、予防注射待つ犬みたいに番号札もろうて、ジッと番号呼ばれるまで待たないかん。その上、ハンコが薄いから押し直せとか一々うるさい。これにくらべてコンビニは兄ちゃんや姉ちゃんがサッサと処理してくれはる。

 

キ:注射待つ犬とは面白いこと言うがな。コンビニは待たされへんのがええけど金額の上限があるのが玉にキズやわな。

ア:そうですね。でも私ら上限30万円は関係ありませんワ。これからも手数料なしのコンビに使いますわ。

第22回 危機管理    キーマンの生命保険                  (危機管理:生命保険)

2017年7月5日

 生保に加入しておられない人のほうが少ないくらい、生保は普及しています。まして経営者は会社を守らなければなりませんから、なおさら重要です。

 しかし自分の会社の計数をもとにリスクをよく検討して加入されておられるでしょうか。漫然と生保会社の進めるままに加入しておられないでしょうか。

 

<まずお考えになっていただきたいのは>

・事業の継続を考えていますか?社長に万一のことがあった場合、わが社はどうなるのかを考えてください。

・次に会社の計数をもとにしてリスクを読んだうえで加入を、と申しました。どういうことかと申しますと、試算表をご覧になって毎月どれくらいのお金が会社から出てゆくかを把握してください。出てゆくお金には売上がなかったら出てゆかないお金と、売上がなかっても出てゆくお金があります。この区分をされることです。

・まず着目しなければならないのは売上への影響です。社長がシエフや美容師である場合など自ら動かれるばあいは売上がすぐ減少します。その手当てが必要です。

・次に売上がなくても出てゆく人件費、設備の使用料、借入金返済額などです。社長が入院されたりした場合などには、この部分を保険金がカバーしてくれたら乗り切れます。

・社長に万が一のことがあった場合は後継者が育っていて、事業の継続が可能なのか、そうでないのかによります。可能な場合は一時的に減少すると考えられる売上金の代わりを保険金でカバーするように考えなければなりません。最悪、事業を閉じなければならない場合は、すぐ閉じることはできませんから段階を踏んで負債を返しながらになります。保険金が頼りになります。

・要するに保険への加入は自社の先行きのストーリーを幾通りも読み切ることです。

第23回 危機管理    マーケテイングに会計データを生かす        (危機管理:マーケテイング)

2017年7月6日

 新規に売り上げを増やすことが段々むつかしくなってきました。供給過多の影響が出てきています。一番有効なことは独自の、よそにないサービスや商品を持つことですが、顧客が何を求めているかが分かれば独自商品の開拓にも力が入るところ、顧客が少ない場合は悪循環になります。 

 

 足もとに上々なデータがあります。

<計数と感覚>

それは会計データです。既存の売上先のデータがここには詰まっています。顧客リストはすぐ作れます。自社の商品やサービスと顧客リストを交叉させて顧客の分類をしてみます。どの商品・サービスがどの客に買われているか。買われていない商品は何か、の分布が見えてきます。客が何に気に入ってくれたかを拾い上げましょう。感覚を働かせることがキーです

 

 次に顧客データを商品を軸にして利益率、回収日数、前受金を取れるか計数で色分けします。この次には顧客へ商品が届くまでのプロセスを見ましょう。一定のルートしか見ていない場合が多いものです。あるケースでは、まったく直販する努力をしていなかったことが分かりました。

 

 このように,できていないことが見えるとともに、稼ぎ手(利益率や回収日数が優良)の商品・サービスが浮かび上がってきます。他所のサービス業者さんに任せないで自社内で、しかもTOPが余裕を作って挑戦します。かならず道が見えます。これらをしないで、広告会社に頼るなどはコストの浪費になりかねません。感覚と計数を両輪で使います。

第24回 危機管理     突然、税務署が来た               (危機管理:税務調査)

2017年7月7日

税務署が来る場合、三つの場合が考えられます。

1、貴社の税務調査に来た。

2、他社との取引の確認(反面調査といいます)に来た。

3、貴社の消費税や源泉所得税などの納付が遅れているため徴収担当の係官が来た。

 

<今の法律では突然の税務調査が行われることはまずありません>

 事前の通知が原則です。それも通知事項が決められています。突然来る、ということは税務署や国税局が持っている貴社の過去の税務調査の結果や事業情報からみて、下記のどれか一つに貴社が当てはまると思われる場合です。

 

 ・調査官に不答弁、偽りの答弁、資料の不提示や調査の妨害が推認される。

 ・事前に知らせたら逃亡の恐れがある。

 ・資料の破棄、隠匿、改ざんがあるかもしれないと思われること。

 ・事前に知らせることで、正しい状態を作り出して、違法行為の発見を困難にする恐れがあること。

 ・従業員や取引先に上記4項目を要請したり、税務調査への不協力を求める恐れがあること。

 

 初めての調査では、このようなトラブルが想定される前歴はありませんし、過去に調査があっても特にトラブルがなかった場合は、普通はこれらの要件に該当しないと思います。

 但し新聞などで報道されているように、いろんな納税者がありますから税務署の役目として、悪質な納税者にはそれなりの対応がされるように制度はなっています。

 

それでも<あなたの会社が急に調査に入られた場合>は、

来社した調査官に、

  ・まず上記5項目のどれに該当するのか確認しましょう。

  ・該当した場合でも、急で対応できないことは考えられますから、その旨、伝えましょう、日を替えてくださいと。

  ・注意しなければならないのは「言葉のあや」です。調査に協力しないとは言ってないことはしっかり伝えましょう。

さもないと不答弁、忌避、不提示などの罰則規定に当てはまり、貴社の立場を悪くします。

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