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終活と税金…シンプルライフへの税の活用 the Final Stage

第22回 里子、委託老人、養子、空家の譲渡・・・世の中の変化が税務に反映される

2018年12月4日

  非常に大きな変化が加速するため人的、物的な変化が私たちに影響を与えます。

 

 家族構成の変化がこれからはもっと生じてくると思われます。

時代が早く過ぎてゆくため、家族が成長し、再び新しい家族になる動きが早くなります。

 

 税務では、扶養親族の規定に里子と委託老人について「親族」ではないけれども親族に加えています。

所得税法の第2条に、児童福祉法によって里親に委託された児童について規定されています。先日も新聞で実子がいるのに5人の里子を育て上げたご夫婦の話が紹介されていました。自分の子供を育てるだけでも大変なこの時代に実子と何も差をつけることなく、みんな仲良く成長したと。頭が下がります。

 

 所得税法では合わせて老人福祉法にもとづいて老人の養護を受託してくれる方に扶養していただく場合にも規定でカバーされています。実際の例はどれだけあるのか不明です。

 

   養子については相続税法に養子と特別養子縁組に関して実子とみなす定めがあります。

 

 今後は上記のような例があてはまるケースが増えてくるかと思います。

税法ではキチンと手当てがされています。

 

 人の変化とともにモノの動きも加速してきます。空家の増加です。これからはもっともっと増えてゆくでしょう。

相続で実家を取得したが勤務などの事情で空家になったままのケースが増加しています。

 

 租税特別措置法35条3項にて、2016年4月1日~2019年12月31日までの間に譲渡益から3000万円が控除されます。譲渡額が1億円を超える場合や相続税額を取得費に加算する特例を適用する場合は除かれます。

 

  上記は一例です。税法では救済される場合が細かく定められています。思い込みにとらわれないで専門家と相談されることをお勧めします。

第23回 質問:申告の際に記載洩れがあったばあいはどうすれば良いでしょうか?

2018年12月6日
 回  答

 

 申告した後に大事な事項を洩らした場合には救済される場合とされない場合があります。

似て非なるものに「申告を忘れていた」場合もあります。この場合は「期限後申告」をされますと救済されます。

 

問題は申告書を出したが記載しなかった場合です。

 

 例として住宅借入金等の税額控除(以下 ローン控除と略します)で見てみましょう。事業をしている方が申告書を税務署に提出したがローン控除の記載を忘れた場合は控除されません。

しかしサラリーマンで、これまで年末調整で済ませたので、確定申告を忘れた場合は期限後申告をされることで救済されます。

 

 住宅を売った場合の3000万円控除も同じです。申告したけれども肝心のことを忘れた場合ですので3000万円控除はありません。

これらの規定は租税特別措置法で優遇されているので適用が厳格なのです。

 

 「税務署長は記載がない申告書」には「記載がないことについてやむを得ない事情があると認める時は」認めると条文には記されていますが、「やむを得ない」事情は普通は認められないと思って、もれがないようにしましょう。

 

 

ヒ ン ト

 租税特別措置法ではなく所得税法や法人税法に定められている場合は「更正の請求」をして税を減額できます。5年前まで可能です。租税特別措置法に規定されているものがすべて救済されないということはありません。ケースによります。

 

 

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これらの切り口から最善の道を見出すためには、関連する他の法律、登記制度、遺言制度、社会保険、不動産取引などの各分野が影響しますので他分野の専門家との連携が有効です。

事業整理の会計判断 資産・負債・PCデータの整理 不動産整理の税務判断
事業承継の税制 相続への備え・・・相続税と贈与税 相続税で気をつける点
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第24回 借金漬けの会社の保証人として、返済のため土地を売って代わりに弁済しました。救済されますか。

2018年12月7日
 回  答

 土地を譲渡した場合には譲渡所得税がかかるのですが、課税されない特例で救済される道があります。救済されるためには注意点がいくつかあります。

 

・保証人として債務を履行したことだけでは不十分です。連帯保証人と違って単なる保証人は債権者に対して、まず主たる債務者である会社に請求せよとか、会社に返済資力がないことを証明せよと抗弁ができますので、会社が本当に資力を喪失したのかの詰めが甘い状態で代わりに弁済したのでは余儀なく弁済したのではないと認定されかねません。会社への一種の寄付になれば救済されません。

 

・債権者である銀行などに直接あなたが弁済しないで、会社へ一旦貸付たうえ、会社が銀行に返済した場合はアウトです。なぜなら債務を返済した主体はあなたではなく会社ですから、あなたが返済したことにならないからです。

貴方が返済の主体である場合は銀行が「代位弁済証書」を連帯保証人に対して発行してくれます。これを申告書につけることが有効なのですが、会社へ貸付けてしまったのでは救済されません。

 

・借金漬けの会社らしいですが、あなたが代わりに弁済された時点で、会社があなたに返済してもらった分を返すこともままならない状態である場合はアウトです。といいますのは、あなたは寄付したのではなく代わりに立替て弁済したのですから、その立替分を会社から返してもらう必要があります。これを求償権といいますが、土地譲渡の税金がかからないためには「求償権を行使できないこととなったこと」が要件です。初めから求償が不可能であると分かっていた場合は「行使できないこととなった」には該当しません。

 

 

 

関 連 情報

 もし土地譲渡所得の申告書を提出してからこのような救済を受けることを忘れていたことに気づいた場合は5年前に遡って更正の請求」をすることで救済されます。この救済制度は、租税特別措置法ではなく所得税法に定められていますので更正の請求が可能です

 

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第25回 祖父から住宅取得資金を1千万円贈与されました。期限後でしたが申告したのに課税されました。なぜですか?

2018年12月10日
 回  答

 この贈与の特例は、必ず申告期限内に申告しなければなりません。

お話をお聞きしますと、あなたはお爺様から1000万円の住宅取得資金の贈与を受けられたところ、非課税限度額が1200万円であるため、非課税額の方が多いので申告の必要はないと、ご自分で判断されたとのことです。

 

 ところが申告が必要であることを知られて、贈与税の申告期限を過ぎているけれど申告書を提出されましたが、贈与税を追徴されたケースです。

 期限内に申告されてましたら1000万円ー110万円=890万円<1200万円の非課税額のため一切の贈与税はかからないところ、890万円に贈与税がかかってしまいました。

 

 110万円の贈与税の基礎控除額は差引かれます。が、お気の毒ですが、それ以外の救済はありません。

 

 この制度は正式には「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」といいますが、この定めは租税特別措置法に定められていますので、要件が厳しいことは以前他の例でも書きました。

 

 通常は贈与税の非課税枠は110万円であるところ、1200万円まで非課税額が上積されます。そればかりではなく、お爺様の相続税の申告の際には非課税とされた1000万円はお爺様の遺産額に加算されることはありません。贈与された1000万円のお金は、完全に課税外になります。

 

 このように優遇されるため、申告期限を守ることだけではなく厳格に添付書類も定められています。

 

関連情報

 申告自体をされていませんから、提出された申告書の内容を是正する「更正の請求」は関係がありませんので救済はされません。 

 

租税特別措置法の特例は差引計算をするのではなく、必ず手順を確認しなければなりません。

 

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第26回 自宅を売却しましたが赤字になりました。この損失は差引くことはできないのでしょうか。

2018年12月12日
 回  答

 住宅の所有期間が5年を超えている場合でしたら、その損失はその年の他の所得と通算できます。通算しきれない損失は、あと3年間、繰越して他の取得と通算できます。

 

例:住宅の取得費(譲渡原価)3000万円 住宅の譲渡金額 1600万円ですと損失額は1400万円ですね。

 その年の年金の「収入」が300万円ですと、年金の「所得」は120万円控除後の180万円になります(あなたが65歳以上の場合)

  収入と所得は異なります。 

 

 この結果、その年は180万円<1400万円 ですので税金はかかりません。

また1400万円ー180万円=1220万円は、あと3年間は、各年の所得と相殺できます。

 

気をつける点

租税特別措置法に定められた特例ですから、

・期限内の申告+必要な事項の記載+明細書の添付が必要です。

・申告しなかった場合や、申告はしたがこの特例の適用を怠った場合は、よほどの事情がない限り救済されません。

 注意が必要です。

 

 租税特別措置法では譲渡損失は「生じなかったものとする」定めで、通算はもとより繰越もできません。しかしマイナスが出た場合は所得税法の損益通算の原則が適用されて救済されますが、納税者が自ら条件を整えないといけません。

 

専門家に聞くなどされて、充分な準備をしましょう

 

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第27回 自宅を売り損失がでましたが、ローンで小さい家を購入しました。家を買っても損失は控除できるのですか?

2018年12月13日
 回  答

 できます。

5年を超える所有期間であるなら、損失の金額は他の所得と通算されます。

 

 それとローン控除(住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除が正確な名前です)を適用できますので申告の際には必要書類を添えて申告しましょう。

 

 考え方としては優遇措置の重複適用はされないものですが、譲渡損失がある場合の通算・繰越とローン控除についてはダブル適用があります。譲渡損失なので、特例の特例が適用されるのですね。

 

気をつける点

この制度も、租税特別措置法に定められた特例ですから、

・期限内の申告+必要な事項の記載+明細書の添付が必要です。

・申告しなかった場合や、申告はしたがこの特例の適用を怠った場合は、よほどの事情がない限り救済されません。

 注意が必要です。

 

 租税特別措置法では譲渡損失は「生じなかったものとする」定めで、通算はもとより繰越もできません。しかしマイナスが出た場合は所得税法の損益通算の原則が適用されて救済されますが、納税者が自ら条件を整えないといけません。

 

専門家に聞くなどされて、充分な準備をしましょう

 

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第28回 自宅を処分しました。高く売れたので利益が出ましたのでマンションに移ります。注意する点を教えて下さい。

2018年12月14日
 回   答

 

ご注意されたら良い点のアウトラインは以下です。

 

1、譲渡益が3000万円までは税金がかかりませんが、期限内に申告することが要件です。申告を忘れないようにしてください。

2、所有期間が5年を超えるかどうかにかかわらず1の規定は適用されます。

3、「自宅」の要件や、譲渡先には制限がありますのでご注意ください。簡単に言えば「赤の他人」に譲渡されないとこの適用はア 

  ウトです。

4、譲渡益から3000万円控除した後の金額に軽減税率が適用されます。

 

  例:(譲渡金額5000万円ー取得費1000万円ー特別控除3000万円)の差引1000万円に軽減税率をかけます。

 

5、(最大のポイントです)3000万円控除を適用しますと、ローン控除との併用はできません。

  理由は損失ではなく利益が出ているのでダブル適用はできないのです。しかも譲渡した年はもちろん、その翌年、翌々年に新居

  を取得した場合のローン控除はできませんのでご注意下さい。「良いこと二つはない」という例えが当てはまります。

 

   

 

気をつける点

この制度も、租税特別措置法に定められた特例ですから、

・期限内の申告+必要な事項の記載+明細書の添付が必要です。

・申告しなかった場合や、申告はしたがこの特例の適用を怠った場合は、よほどの事情がない限り救済されません。

 注意が必要です。

 

 

専門家に聞くなどされて、充分な準備をしましょう

 

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