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わかりやすい相続税の話—ご心配いりません— 長いあいだ世の中に貢献してこられた貴方に

第16回 相続税の増税に伴って起こっていること、起こってくること。

2015年1月8日
 相続税が増税されますと、そのことで事業承継や、申告後の税務調査などにも影響が出てきます。承継は困難になるでしょう。
また調査の方法も変わってくると思います。以下に述べますように制度も大きく変わってきています。

事業承継
  これからは自分の権利を主張することがアタリマエの時代ですから、只では誰も引き下がりません。
 家族間でも、財産のことは別のことです。家族間であるからこそ、争いが起これば根深いものになります。

税務調査
  調査では、質問応答記録書と争点整理票が作成されることになってきました。  
 調査が終わりますと、何も問題点がなかった場合は書面でそのことが通知されます。問題点が出た場合は、
 税務署員から、口頭で説明がされ、最終的には納税者もそのことを認めた場合は修正申告を勧められます。
  修正申告をしますとその後には不服申し立てはできませんが、更正の請求はできます。不服申し立てと
 更正の請求はよく似た言葉ですが要件や期限は全く異なります。なお説明文書も交付されます。
   
更正の請求・不服申立て
 国税通則法が行政不服審査法の改正に伴って改められました。不利益処分には必ず理由が付記されること
になりました。
 更正の請求ができる期間は、法定申告期限から5年以内です。また平成28年度から不服申立て期間も2か月から
3か月に延長されます。どちらの制度も利用しやすくなります。

 今後は上記の点につきワカリヤスクQ&Aで説明させていただきます。Qがいくつか出てきます。次にヒントが出ます。一旦はご自分で、こんな場合はこうなるのかな、と答えをイメージしてください。法律=常識ですから、誰でもそれなりの答えは出せるものです。
 そのあとで、A(回答)をご覧になりますと、より理解がしやすくなると思います。」
本稿の目的は読んでいただく方々が、こんな時に「どう行動すればいいのか」のアウトラインを掴んでいただくことです。詳細の詰めは専門家を交えてなさってください。
手がかり、足がかりがなければ肝心の「行動」はできません。

第17回 平成27年「税制改正大綱」と「21世紀の資本」(トマ・ピケテイ著)から見えること・・・<番外編>

2015年2月16日
税制改正大綱(以下 大綱と呼びます)は改正の下地になるものです。これからの税制の方向を示します。大綱の一般的な項目のみ記します。
 
1、消費税の10%への引き上げは平成2941日に景気に関係なく「確実に実施」と書かれています。併せてその日までに契約した場合は10%でなく旧税率の8%を適用できる経過措置の指定日を28101日(9月末までの契約なら8%)とされました。(5%から8%の時にも259月末でした)
 
2、東京一極集中の是正と地方創生のためと、若い世代が結婚・子育てがしやすい税制措置を取ると記されています。
ふるさと納税の拡充結婚・子育て資金の一括贈与の非課税(受贈者1人あたり1,000万円)などが盛られています。結婚子育て贈与の非課税は、先に実施された教育資金贈与の非課税制度とよく似て、贈与する直系尊属が金融機関に預け、払い出しの管理は金融機関が行います。
 
3、住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税制度の拡充により2810月からは最大3000万円(引渡時に消費税率が10%である場合です)まで引き上げられました。このことは同時に良質住宅の普及と住宅市場の活性化からの内需拡大も意図しています。
 
4、「国外財産調書」に加え、国外転出をする場合に株式やデリバテイブの未決済分の精算の特例が実施されます。、また国際的な脱税防止のため海外居住者の金融口座情報を金融機関に要求する制度が整備されます。
 
5、未成年者NISA(上場株式の配当・譲渡所得の非課税措置)の創設。言うまでもなく株価上昇を視野に入れているのでしょう。年80万円×5年間で400万円までです。オトナの場合は年100万円×5年間で500万円が上限ですから、未成年ヴァージョンはやや小ぶりです。
 
6、試験研究の税額控除、雇用者給与の増加の場合の税額控除など需要喚起と雇用増加のアベノミックスを裏面から支える制度も継続及び見直しがされます。
 
7、小規模企業共済金が拡充され、個人事業を配偶者や子に譲渡した場合、65歳以上の会社役員が疾病以外の理由で退任した場合などの場合も共済金が支払われます。この制度は掛金の全額が所得税から控除され、非常に有利ですので加入をお勧めします。
 
8、納税環境整備では文書のスキャナ保存が認められます。27930日以降に承認申請します。
 
以上の2,3,5から見えることは格差の拡大でしょう。富める者は世代を越えてますます富む世界に向かってゆきます。1と4は課税強化です。
  
「21世紀の資本」
 今よく売れている話題書です。資本の収益率(r)は常に、働いて得る所得増加率(g)を法則的に上回り、資本が資本を生むから、幾ら働いても格差は埋まらない、との主張を300年間の税務相続統計をデータ化して、600頁のうち485頁を費やしてくどいほど繰返し統計図表を交えて説明しています。先日もEテレのパリ白熱教室で著者の講義風景を見ましたが、よく口が回る先生でした。書物も主張と同じく冗舌と感じました。
 
要点
1、(新たな階級闘争)富が富を生むので永遠に世代を越えて格差が増大し不労所得生活者と、労働力しか持たない者との間での階級闘争に加え、平均寿命の伸びで富める世代と貧しい世代との世代間闘争になることは避けられない。
 
2、(税の役割)放っておいたら格差が広がる、この「グローバル世襲資本主義」を是正するのは税金である。
 
3、(累進税が有効)所得税、相続税は(国によって異なるとはいえ)累進税率であるが、これでは足りないので世界一斉に「資本への累進課税」をすべきだ。情報技術の進化によって世界規模で(技術的には)可能になった。銀行間データの利用で資本課税ができる。所得への課税は「所得」が分かりにくく補足しにくい。
 
4、(資本課税の仕方)個人について資産-負債に1%~10%の率で課税する。所得税の累進税は維持し、相続税の累進税率は緩やかにする。また相続時点で一気に課税しないで相続人に生涯に亘り毎年支払わせる。固定資産税は意味がないので廃止する。この結果、富裕層はカネが金を生む蓄積(r)が低下し、(g)が追い付くことで社会が活性化する。
 米国のFACTA(外国の金融口座税務申告法)のように海外預金を摘発し課税する。<*大綱の4に関連します>
 
5、(効用)共産主義で暴力的に私有財産を国家のものにしたり、移民を賃金の多いところに移動させて富を再分配したり、インフレを起こしてタンス預金や低利の銀行預金の価値を減らすより資本課税が有効だ。また税収増により巨額の公的債務を減らすことに繋がる。
 
 
<木村は異議あり>
1、日本は社会主義かと思うほど税は既に高い。昨年、消費税も上がり今年から相続税も上がった。ピケテイ先生に言われなくても、所得税も昔から累進である。超富裕層は知らないが米英やEUに比べ中間層への税負担は重い。資本税の余地はない。ブッシュ(子)時代には相続税を廃止したアメリカや相続税のない国々もある中で、日本には相続税は何十年前からある。日本と欧州の貴族文化やアングロサクソン(肉食系)とは異なるので適用できにくい。
 
2、個人の資産-負債(つまり貸借対照表)に課税というが負債の方が多い個人には課税できない。親の事業を継承した場合も、その事業の借入金の額も見なければ片手落ちである。住宅ローンを持つ年代は資産マイナス負債で差損が出ると思われる。資本課税は極端な富裕層にのみ有効かもしれないが。
 
3、「資本」の定義に営業権などの無形資産やノウハウは含まれていない。2世政治家の地盤に資本課税するべきではないか。これこそ資本の世代間移転の最たるものであろう。
 
4、消費税は大金持ちも、困窮している人にも同じ税率(累進税率と逆)が適用されるため、ピケテイ先生の主張とは逆に、資本の世代間移転すなわち富の少数者への集積を助長する制度であることには触れていない。
 
その他、雑感:
・翻訳文がこなれていて読み易い。
・フランス人であるからか、MITで教えるのを4年で辞めたからか、アメリカへのツッパリを感じる。エリート大学に入るまでの学費は親の所得と連動していることに触れた箇所では(アメリカのエリート大学では)「入学の選考が明らかにかなりの水準まで、両親たちがその大学にいくら寄附できるかという財政能力にも左右されるからだ」と書いた上、ハーバードの親の平均所得が45万ドルだと推計される、とまで具体的に書いています。(505頁)
・フリードマンをはじめとするシカゴ学派には厳しいようです。
・マンハッタンで1%vs99%の富の偏在のデモがあったからか、米国では50万部売れたらしいが r>g というたった一つの算式のみで19世紀の世襲社会以来のながれをデータを駆使して叙述しているものの、前半分はかなり退屈に感じました。
・初めの部分でマルクスは必要な統計的データを持っていなかったと書かれていますが、格差の拡大については既にマルクスが社会的総資本の再生産<拡大再生産>で言っています。著者は統計データを使っただけでは。
・但し、次の言葉は真実かもしれません。「有産階級は自身が生きてゆく以外の何かに打ち込める」。私の周りではそのような人はほとんど見ませんが。
  
まとめ
 大綱は格差の拡大へ、言い換えれば「21世紀の資本」が説くのとは真逆の方向に行こうとしているようです。大綱1で、みんなに課税される消費税を上げ2,3,5では格差拡大になり、その果ては過剰消費の促進へ誘導されると考えられます。大綱4はアメリカの制度と連動でしょうか。
たまたま、インターネットで「世界一貧乏な大統領の、突き刺さるスピーチ『今、人間が見直すべきこと』」(ウルグアイのホセ大統領の演説)を見ました。
これからのキーワードは、個人としては「消費をあおる流れに敢えて逆らい、消費を抑え質素に、事業者としてはチャレンジ精神で果敢に、がrにもgにも強い行き方かもしれません。

第18回 <マイナンバー制度が今年10月から始動します>

2015年3月19日
2710月に住民票を持つ者の全員にマイナンバーが郵送で通知され、来年1月にはカードが交付され利用が開始されます。
 
(この制度の狙い)
 正しい所得の把握による所得税の公正性確保と、社会保障の充実と言われています。このため、この番号は税と社会保障共通番号です。現実的には、名寄せによって、生活保護の不正受給などが発見され、マネーロンダリングや仮名預金、休眠預金の発見につながるとともに、金融資産も完全把握されると考えられます。
 
2、(会社はどうすればよいか)
 事務負担が増えます。この番号は従業員本人⇒会社⇒行政機関の間を流れる番号ですから、従業員からマイナンバーの提供を受け、書類にその番号を記載するとともに、厳重に番号を保管する必要があります。給与の源泉徴収票や社会・雇用保険関係書類にも記載されますが、大事なことは「本人の同意」があっても、「利用目的」以外に使うことはできません。源泉徴収事務に使う目的で提供を受けた場合社会保険の届には使えません。
 
3、(税務での使用はいつからか)
 原則は、平成28年1月以降に提出する調書や届出書からです。ですから28年分からの年末調整関係(例えば扶養控除等申告書など)の書類には番号の記載が必要です。
給与の適用時期をもう少し詳しく申し上げますと、支給年度により変わります。(28支給分からの適用なので)27<支給>給与には記載は不要です。従って281月に発行する給与の源泉徴収票には番号の記載はいりません。繰り返しますが、「給与所得者の扶養控除等申告書」は支給ではなく作成時点である28年1月作成分から番号が必要です。
 
4、個人の確定申告・法人の申告
個人:平成28年分の所得税申告<293月>からマイナンバーの記載が必要です。
法人:平成28年1月開始事業年度からです。1年決算の場合は292月申告から必要です。
 
5、(安全管理)
 これらの番号が流出することにより、悪用されますと大変な損害が生じますので、個人情報保護の観点から厳重な「安全管理措置」が必須です。罰則も適用されます。
 番号の提供を受ける時には「本人確認」が必要です。通知カードには本人の顔写真がありません。そのため本人確認のためには免許証やパスポートと突合しなければなりません。(これは人数が多い会社の場合です。従業員が100人以下の会社は特例があります
 少なくとも責任者を定めることは必要です。パソコン、サーバーやその他の電子媒体からの情報抜き取り、外部からの不正アクセスの防止、機器の盗難への備えも必要です。不要データ<退職した従業員に関するもの>の廃棄やソフトウエアのバージョンアップも適切にされなければなりません。
 従業員の入替わりが多い会社の事務は負担が増えます。出向(転籍も)がある会社は出向先にマイナンバーを提供できませんのでその個人から番号の提供を受けます。
 
6、今の住民基本台帳カード<住基カード>は27年末で廃止になり、取得から10年経過ごとに返納になります。
 
以上最小限度を記しました。今後の情報にもご注意ください。

第19回 事業承継税制と最近はやりの節税策

2015年4月21日
Q1:事業承継税制で今年から変わる点があるそうですが。
 
A:事業承継税制の親族外承継271月から認められます。
 
 事業承継をする際に株式を先代経営者から引継ぐ場合、引継ぐ株式について贈与税・相続税の納税が猶予される制度がありました。
今年からバトンタッチを受ける者が親族でない場合でも贈与税・相続税の納税が猶予されます。
 
 選択肢の一つが増えるわけですが、その会社に借入金がそこそこある場合は代表者が保証をしなくてはなりませんから、この点が壁になると考えます。その他に微妙な問題がありますので、承継問題は一旦進めたら元に戻ることは困難ですから、じっくり検討を要します。
 
 
Q2:一般社団法人や財団法人を使って相続税を節税することができると聞きましたが。どういうことですか。
 
A:アウトラインを説明します。一般社団法人・財団法人<以下 社団法人と略します>を設立して、中小企業オーナーが株式をそこへ移します。その後オーナーの相続が起こった場合、本来は相続税がかかるその会社の株式は社団法人に移転していますから相続税の課税はされません。またオーナーの親族が社団法人の理事としてオーナーが亡くなった中小法人の支配は継続できるというものです。
 
Q3:いい話ですが何か問題はありませんか。
 
A:いくつかの問題があります。
まず株式の移行ですが、無償で(贈与)するのであれば社団法人に贈与税がかかるだけでなく、オーナーにはみなし譲渡所得税がかかります。
 
Q4:それなら意味はありませんね。他に方法はありますか。
A:有償で移行することです。ここで問題は社団法人には株式を買い取る資金がないことです。そこで銀行から借入して株式を購入することになります。値段は時価でなくてはなりません。
 
Q5:安く移行できませんか。
A:安いと時価との差額に対して先ほどの贈与と同じように贈与税と譲渡所得税がかかってしまいます。
 
Q6:銀行から借り入れても返済ができないではないですか。
A:一般書では返済原資にその中小法人からの配当金を充てると書かれてます。配当金を社団法人が受取っても益金不算入ですのでもろに返済に回せるということです。
 
Q7:余程、収益が上がっる法人でないと借入返済は困難ですね。
A:その通りです。このスキームには幾つもの難関があるのです。
①まず株式の移行です。貧乏会社ならともかく、相続税がコワイ優良会社であればあるほど株式の移行は大きな財産の移転になり評価などにも注意が必要です。
 
②次に、この中小企業の収益力が悪化したばあい、配当できないことも想定できます。むしろ今どきの経済下で継続して配当があると考える方が不自然です。配当がないと社団法人は返済に事欠きます。
 
③税務当局は同族会社の同族行為と認定して課税することもあり得ます。特に目的に経済合理性がない点が弱点です。
 
④また返済できないばあい、緊急避難的にその中小企業から資金の融通を受ける道しか残っていません。融資を受け配当で返済する、これは循環取引になりますし、その会社が傾いて、資金源が枯渇すれば銀行さんに肝心要の株式が押えられてしまうことになります。最悪です。
 
⑤オーナーの親族が理事になって支配権を確保するとは言いましても親族間で争いがおこることは避けられませんし、社団法人は命に限りはありませんが中味の理事さんは人間ですから、相続も起こるでしょうから、また争いの可能性があります。考えようにとっては問題の先送りでしかないと思われます。
 
⑥確かに社団法人は資本金も不要ですし2人で設立が可能ですが、重要なことは節税のみしか目的がない仕組みですので限界があります。
 
 特に、後継者が渾身の力を込めて経営に従事しないで、社団の理事として節税しながら、支配権をキープする虫のいい構造ですから、経営現場から遊離して行き、その中小法人自体も未来は明るくないと思いますョ。事業の経営とは得意先、仕入先、そして従業員と道を切り開いてゆくものですからこのスキームには?がつくのではないでしょうか。節税の次元ではなく経営の観点からも疑問のあるスキームと思います。                

第20回 マイナンバー制度 PARTⅡ

2015年6月22日
 
 今年3月にこの制度の概要をご案内させていただきましたが、その後の情報を
整理しPARTⅡをお送りします。今回も要点のみです。
 
┌─┬─────────────────────────────*
│1 今の状況
└─┴─────────────────────────────┘
 
 マイナンバー法は平成25年5月に成立していましたが、今年5月にマイナンバー
の利用範囲を預金口座に拡充する改正案が5月21日に衆議院で可決しました。
しかし年金機構の情報漏えい事件の影響で参議院での採決は当面見送りになって
いますが、やがて成立すると思われます。
 
┌─┬─────────────────────────────*
│2 今年10月以降には、
└─┴─────────────────────────────┘
 
個人番号が市町村から住民票の住所へ、法人番号が国税庁から登記上の本店所在地
          ~~~~~~~~~~~~~~~          ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
に通知されます。
 
 ≪ポイント≫:個人番号と法人番号の違い。
 【 個人番号 】はプライベートなものですが法人番号はパブリックなものとされます。
この違いは大きく、プライベートゆえに個人番号の使用は税、社会保険関係、災害対策
                          ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
の3目的にしか使用できません(預金口座に使用範囲を拡大する予定であることは
先に述べました)。
 【 法人番号 】はネットで公表されネット検索、信用調査会社による使用や新規
営業用データベースに使われます。個人番号のように保護対象ではありません。
 
 個人番号は通知カードで知らされます(顔写真はありません)
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
→個人番号カード取得【希望者】は通知カードを返却し、個人番号カードを入手できます。
(このときに住基カードは廃棄扱いになります)
・・・<国税庁HPのその他で見本を閲覧できます>・・・・
 
 ≪ポイント≫:通知カードから個人番号カードへの切り替えは強制ではありません。
                        ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
通知カードには顔写真がありませんからIDや証明書としては使えません。免許証で
本人確認を補足しなければなりません。個人番号カードICチップが搭載され、顔写真も
付き証明書になります。
 
 法人番号は一法人一番号です。支店、営業所には番号は付きません。
 ~~~~~~~~~~
 
┌─┬─────────────────────────────*
│3 各企業では個人番号の扱いが重要です。
└─┴─────────────────────────────┘
 
 従業員から預かった個人番号を勝手に3目的以外に使用・提供したりファイルを
作成することは禁じられています。  ~~~~~~~
間もなく「マイポータル」が開始され、本人は自分の個人番号が誰によって、いつ、
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~
何のために使用されたかを確認できるようになります。
 みだりに提供した場合は4年以下の懲役もしくは200万円以下の刑事罰が適用
されます。
 
┌─┬─────────────────────────────*
│4 税務での個人番号の使用
└─┴─────────────────────────────┘
 
 企業は給与を払いますから【平成28年分】からの【給与所得扶養控除等申告書】
や【28年分源泉徴収票】(29年初めに年調後発行)から影響します。
  ・・・<書式は、国税庁のHPでで閲覧できます>・・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 扶養家族の欄に家族の個人番号を記入するため(その上、社会保険などもありますから)
企業は従業員さんの個人番号を扱う事は避けられません。保管に十分注意しなければ
なりません。3目的以外に絶対使用できません(本人の同意があってもできません)。
      ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 6月20日の新聞紙面では不正アクセスやサイバー攻撃でマイナンバーが流出した
企業向け補償の損害保険が発売されたと報道されていました。 
 
┌─┬─────────────────────────────*
│5 書類作成と書類の写しの発行
└─┴─────────────────────────────┘
 
(( 給与所得の源泉徴収票の例 ))
 書類作成:税や社保関係の役所に提出する書類には個人番号を記しますが、
その写しを本人に渡す場合は個人番号部分は表示したままで発行します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
確定申告などで「給与所得の源泉徴収票」を使用する際に番号が空白では
「所得税法施行規則93条」の本人及び扶養家族の個人番号記載要件を満た
さないことになってしまいます。
(但し、本人の希望により個人番号を記載しないで「給与所得源泉徴収票」
 を印刷して渡すことは差支えないと解されています)
 
 税の目的以外に使用する場合は番号は記載しません。
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
例えば「給与所得の源泉徴収票」を住宅ローンを借りるために銀行へ出すから
写しを欲しいと従業員さんから求められた場合は個人番号は記載なし、または
復元できないようにマスキングする必要があります。   ~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(( 支払調書の例 ))
 家主や税理士などに支払調書の写しを本人に交付する場合は、個人番号部分
を記載したままま交付することは原則はできません。
                        ~~~~~~~~~~~
<特定個人情報の提供制限:番号法19条>本人から開示の希望がある場合は
話は別です。
 
┌─┬─────────────────────────────*
│6 心得帳
└─┴─────────────────────────────┘
●作成、発行、相談を分ける。
 ~~~~~~~~~~~~~~~~
・作成:自社内ですべて済ませる。
 ~~~~~
・発行:関係役所に提出書類以外は、外部には番号は一切出さないこと
 ~~~~~
・相談:年末調整などの相談を税理士にする場合は、従業員の個人番号を伏せた
 ~~~~~まま行い、貴社で提出の際に個人番号を記入されると外部には洩れません。
 
 確定申告や合計表の代理送信で税理士事務所に提出を委託する場合は個人番号
を開示することは避けられません。個人番号を伏せて紙ベースで書類を作成して
もらってから、税務署へ提出の際に個人番号を記入する方法であれば番号は外に
洩れません。
 このことは相続税・贈与税についても同じことが言えます。
・入退職の際、特に退職後は退職された人の個人番号は廃棄しなければなりません。
             ~~~~~
 
┌─┬─────────────────────────────*
│7 まとめ
└─┴─────────────────────────────┘
 
 これまで評判が悪かった住基カードを土台にしてのこの制度ですが、書店に
並んでいる本をみてもこの制度の評判はよくありません。官庁の中枢部にシステム
に強い人材がいないことが上手くゆかない原因と言われています。
 ともあれ29年1月からマイポータルが開始の「予定」です。その後に
マイガバメントと続くようです。マイポータルでは自分の情報をスマホやPC
から取って確定申告などができるように誘導されます。年末調整も自分でできる、
二か所から給与を取っておられる場合の確定申告もデータはマイポータルから
取れますから簡単です。       ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 医療分野に個人番号が使われる構想がありますから、【 医療費控除 】のデータ
などもPC、スマホで自在に取れます。確定申告の際に知らない相談員に病院の
領収書を見せなければならず嫌な思いをされることもなくなるでしょう。
 マイガバメントでは出生、死亡、住所移転、電気、ガス、水道の契約、料金引落
とし等がスマホ、PCで可能になると書かれています。
 今後は、個人では、自分のことは自分で済ます、プライバシーを大切にする。
          ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
法人は情報インフラの中に組み込まれオープンになってゆくでしょう                      
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